あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

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家事をする男性が増えている?

雇用情勢や労働市場の分析をしている中で、ちょっと興味深いデータを抽出で来たので、紹介してみます。

2000年から2011年にかけての、家事専業者人数の推移をあらわしたグラフです。
元ネタは厚生労働省の雇用統計です。
いろいろと分析する中で、もしかして?と思って抽出してみました。
そしたらこんなグラフに。

【家事をする男女の割合】

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女性の家事専業者数は左側(万人単位)なので、右側男性の家事専業者数(万人単位)とは二桁ほど違います。
でも、増減傾向がはっきりとでています。

数字であらわすと、以下のようになります。

女性の家事専業者 2000年 1739万人 ⇒ 2011年 1624万人 115万人減少
男性の家事専業者 2000年 36万人   ⇒ 2011年 62万人 26万人増加

グラフには記載していませんが、同期間の母数は増えています。
だから、人口減少によって女性の家事専業者が減ったわけではありません。
男性の家事専業者も、母数の増加率に比べて極めて高い増加率です。

同じ興味から、就業者数変化もグラフにしてみました。

【男女の就業者数推移】

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働く女性も増えているのですね。
一方で、働けている男性は減っている。

まだまだ絶対数としては少ないので、あくまでも傾向としてしかとらえることはできません。

これを
「女性が活躍している」
ととるか
生活苦から働く女性が増えている」
ととるか。

考えさせられます。

 

 

平康慶浩(ひらやすよしひろ)