無茶振りされたときに読む本
無茶振りというものがあります。
例えば昔、こんなやりとりがありました。
「平康さん、今度〇〇に行くんだけどさ。こうこうこういう企画作って持っていこうよ」
「いいですよ。じゃあ、これこれこんな感じでどうですか」
「いいね。じゃあ、明日の朝までに企画書まとめといて」
「……今、夕方の5時ですが」
「うん。明日の朝10時にあちらに行くから。スケジュールあけてね」
独立したら上司がいないわけだから、そんな無茶振りはなくなると思うかもしれません。
でも実際にはもっと増えます。
無茶振りしてくるのは、クライアントとか、あるいは一緒に企画を持っていこうという先輩経営者だったりします。
この無茶振りをされたときにどうすべきか、というお話です。
無茶振りされたときに絶対にしてはいけないことがあります。
それはキレることです。
「だったらお前がやってみろよ」
「何言ってるかわかんねぇよ」
なんて言葉を吐き出したくなることはいくらでもあります。
でも、そんな言葉を吐き出したくなる、ということは実は自分の底が浅い、ということでもあります。
引き出しがないから、それが無茶振りになるわけです。
引き出しがあれば、そのニーズに待ってましたとばかりに出せる代案を持っていれば、それは無茶振りではなくチャンスになります。
無茶振りは、自分では対応が難しいチャンスのことです。
成長するほどに無茶振りは減り、チャンスが増えます。
チャンスをもらったとき、それを無茶振りだと感じそうになったとき、書架から取り出して読み返す本が一冊あります。
ケン・オクヤマ(奥山清行)さんの著書です。
- 作者: 奥山清行
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2008/05/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ピニンファリーナのデザイナーとして、フェラーリ・エンツォのデザインを提示したけれど、フェラーリの社長に「まったくだめだ」と突っぱねられたとき、彼の上司が言ったことがすばらしい。
「彼がヘリに乗るまでの時間を15分引き延ばす。その間に彼が納得するデザイン画を持ってこい」
最高の無茶振りです。
結果は是非本で読んでください。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)