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あしたの人事の話をしよう

人事コンサルタント 平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

まじめな話と、雑感(よしなしごと)とがまじっているので、 カテゴリー別に読んでいただいた方が良いかもしれません。 検索エンジンから来られた方で、目当ての記事が見当たらない場合 左下の検索窓をご活用ください。

「上から目線スタンス」と「謙虚なスタンス」のどちらが得なのか

よしなしごと

初対面の人と出会った時のスタンスには、大きく2種類ありますよね。

上から目線のスタンス



謙虚なスタンス


こうして書くと、「謙虚なスタンス」をとる人の方が良い人のようですが、実はそうでもなかったりします。

ちなみに私はどちらかと言えば、「謙虚なスタンス」側なんですが、そのことで損をすることもわりとあります。


謙虚なスタンスをとっていると、こちらをよく知らない人に、舐められたり、上から目線で話されたりすることがあります。

どうでもいい人との間ならいいんですが、長く付き合う必要があるときには、その関係の是正に時間がかかったりもして、余計な手間がかかってしまいます。

逆に、最初から「上から目線のスタンス」の人には、そういう悩みが生じません。
最初から上から目線であるため、相手に対して「この人はよっぽどすごい人なんだろうな」という印象を与えるメリットもあります。

デメリットとしては、失礼な人、という印象を与えてしまうことです。
でもまあ、「上から目線のスタンス」の人はたいていが「俺様」タイプなので、そんなことは気にしません。
だから本人にとってはメリットだけになるようです。


で、この関係性について、2種類の実験をしてみたことがあります。


第一の実験 : 「上から目線のスタンス」に人はどう反応するのか

あるパーティに出席した際に、常に「上から目線のスタンス」で多くの人に接してみました。
簡単に言うと、丁寧語を極力使わないようにしたわけです。

するとほぼ100%の方が、こちらに対して「謙虚なスタンス」で接してきました。
その後の付き合いの中でも、このスタンスはなかなか崩れることがありませんでした。

もちろん、嫌な顔をする人もいたので、これはあまり得策ではない、と考えました。

で、次の実験をしてみました。


第二の実験 : スタンスを変えると人はどう反応するのか

別のパーティで、パーティ中にスタンスを変えてみました。
まず最初に「謙虚なスタンス」で接します。
たいていの人は「謙虚なスタンス」を返してくれるのですが、一部には「上から目線のスタンス」を返してくる人もいました。

その「上から目線のスタンス」の人たちに、かぶせるように、「さらに上から目線のスタンス」で返してみたのです。

結果は、全員が「謙虚なスタンス」に切り替わりました。

一例をあげるとこんな感じ(わかりやすいように極端にアレンジしています)。

私「はじめまして。私、人事のコンサルタントをしておりますヒラヤスと申します。ぜひお名刺交換させていただければと思いまして」
相手「コンサルタントさん?私は○○会社で△△をしている■■です。へー、どんな仕事してんの?」
私「人事制度をつくったりしていますね。■■さんはどういうお仕事をされておられますか?」
相手「うん、まあ私は*******とかだね」
(ここでスタンス切り替え)
私「あ、そうなんだ。それだったら○○とか知ってる?あと、最近の話題だと、こんなのあるでしょ」
相手(一瞬戸惑った感じで)「え、まあ知ってるけど……」
私「だよねー。やっぱり実務ではさ、いろいろ苦労することもあるでしょ。最近なんか困ったこととかあった?」
相手「そうですね。例えばこんなこととかありましたね」
私「そんなことで悩んじゃだめだよ。答えは簡単じゃない。こうこうしてこうするべきでしょ。なんでそうしなかったの?」
相手「そうですね。でもなかなか現場では難しいですよ」
私「■■さんならできるでしょ。まあこれもご縁だし、困ることがあったいつでも相談してよ」
相手「ぜひお願いします」

ゲーム理論的に言えば、私がとったのは、Tit-for-tat戦略というものです。
仕返し戦略、ともいいますが、ゲーム理論の中では一番効果的だと言われています。
相手がこちらにとって嫌なことをしてくるまでは相手に対して嫌なことはしない。
でもやられたらすぐにやりかえす。
最近の言い方なら「倍返し戦略」になるでしょうか。



人間関係において、軽んじられやすい、とか舐められやすい人は、ぜひ試してみてください。

ちなみに私は、よっぽど腹がたったときだけ、上記の戦略をとることがあります。
なるべく使いたくはありませんけどね。


平康慶浩(ひらやすよしひろ)