沖縄土産に本をもらいました
妻と娘が私を一人残して沖縄旅行へ行ってたのですが、お土産を買ってきてくれました。
娘からは、サーターアンダギー。
「おいしいよ!」
と言いながらくれました。
でもなぜか袋が開いています。
「1個飛行機で食べたから。だから味は保証つき♪(はーと)」
なるほど、そりゃ保証つきだ。
妻からは本をもらいました。
「あなた、こういうの好きでしょ」
そういって手渡してくれたのが、なぜかこちらの本です。
沖縄の家庭宗教行事の作法を、図解入りで記した本です。
なんでやねん。
気を取り直して話を聞いてみると、沖縄は旧正月を祀るとのこと。そんでこの手の本があったので、買ってみたそうです。
まあそれなら、と読んでみましたが、なかなか興味深い。
たとえば……
■ お祝いや法要の時の重箱に、豚肉をどう詰めるか?
お祝いも法要も、基本的には同じ料理だそうです。
おせち料理みたいに、重箱に詰めます。
ただし、豚肉の詰め方が違います。
お祝いのときは、脂身側を下にします。
法要のときには、脂身側を上にします。
理由は、脂身側は背中だから、だそうです。
想像してみましょう。
お祝いの時には豚は笑い転げるので、背中を下にしています。
法要の時には豚は悲しみ、うつぶせで泣くので、背中を上にしています。
……まじでそういう理由?
■ 沖縄の家の神様は隔週で定例会議をしている
正確には15日おきですが、スケジュールは以下の通り。
月はじめは毎月16日です。
↓
月半ば=つまり翌月1日に、各家庭の神様(火の神様=ヒヌカン)は天に上ります。
そして、各家庭から集まってきた神様同士がミーティングを行い、それぞれの家の住人の行いについて、中間報告をします。
↓
月末は毎月15日です。
この時点でヒヌカンは1カ月を振り返って、天上にレポートをあげます。
天上の役人はその内容を踏まえ、住人の願いをかなえたり、罰を与えたりします。
……ヒヌカンも大変だ。
■ ヒヌカンは話がわかる
どうもヒヌカンという神様は、ずいぶんと親しみやすそうです。
たとえば、ヒヌカンを祀る香炉や法要手順についても、こんな説明がありました(要約)。
(悩み事1)
香炉は大きい方がいいというけれど、住宅事情で小さいのしかおけないんですが……
↓
(回答)
大丈夫。ヒヌカンに事情を話せばわかってくれます。要は気持ちが大事なのです。
(悩み事2)
法要の手順とか方法をまちがえちゃった!どうすればいいですか?
↓
(回答)
「失敗も成功のうちです」(原文のまま)。
慣れてないので許してください、とお願いすれば大丈夫です。
ヒヌカン、ずいぶんやさしいな。
不謹慎ながら、萌えイラスト付きにしたらこの本、若い人にも売れるんじゃないか、と思ってしまいました。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)