あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

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目標管理制度を「目標達成度を評価する仕組み」として使うとうまくいかない

目標管理制度と言う、人事評価の仕組みがある。

かなり一般的な仕組みなので、ほとんどのサラリーマンの方なら少なくとも聞いたことはあるだろう。

目標管理制度とは、目標をたてて、目標を達成するために努力して、その結果で評価される仕組みだ、と思われがちだ。

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実は、こんな風に理解して使ってしまうと、目標管理制度は不公平感を高めてしまう。そして、チームワークを阻害したり、そもそもの企業業績を伸ばさなくなってしまうことだってある。

 

だから、目標管理制度とは、目標をたててその達成度を評価する(測る)仕組みではない、と理解しなきゃいけない

 

 

目標管理制度を使っている会社での不公平感はおおよそ3種類がある。

 

目標管理制度についての第一の不公平感

「目標の立て方によって不公平感が生じる」

 

こんな例を考えてみよう。

同じ部署に同期のAさんとBさんがいる。

Aさんは仕事ができるので、難しい目標をたてた。

Bさんはあまり仕事ができないので、簡単な目標をたてた。

これは不公平だ、と感じる人がいる。

あなたもやはりそう思うだろうか?

 

 

目標管理制度についての第二の不公平感

「がんばった努力が認められない」

 

こんな例を考えてみよう。

営業職のAさんとBさんがいる。

Aさんはいつも定時までしか仕事をしないのに、運よく良いお客さんに恵まれて、楽々目標を達成した。

Bさんはいつも遅くまで残業しながらがんばっている。そうして案件受注のために必死でがんばったのだけれど、最後の最後で失注してしまい、目標が達成できなかった。

この場合、Aさんを高く評価して、Bさんを低く評価することは不公平だろうか?

 

 

目標管理制度についての第三の不公平感

「どうしようもない運・不運が関係してしまう」

 

こんな例を考えてみよう。

近いエリアで店長をしているAさんとBさんがいる。

たまたま、Aさんの店の近くに大規模集客施設ができた。そのためお客さんが大勢訪れて、Aさんの店では目標が簡単に達成できた。

でも、Bさんの店のあたりは人影がまばらになってしまい、目標が達成できなかった。

これは不公平だろうか?

 

 

きっと多くの人が不公平だと感じるだろう。

 

 

不公平感がなぜ生まれてしまうのか、といえば、その秘密は二つある。

第一に、そこにお金が関係するからだ。

第二に、目標管理制度の本来の目的がすりかえられてしまっているからだ。

 

 

じゃあどうやって解消すればいいのか?

 

その答えをこのセミナーで説明する。

 

C-管理職が成果を出すための<目標管理>実践術 : SMBC ビジネスセミナー 関西 : SMBCコンサルティング

 

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興味のある方は、ぜひ参加してみてほしい。

 

 

 

平康慶浩(ひらやすよしひろ)

 

 

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