あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

まじめな話と、雑感(よしなしごと)とがまじっているので、 カテゴリー別に読んでいただいた方が良いかもしれません。 検索エンジンから来られた方で、目当ての記事が見当たらない場合 左下の検索窓をご活用ください。

努力よりも行動、目標よりも夢、と言う話

昨日(2014年11月28日)、大阪の淀屋橋odonaにある、文教堂の主催で著者セミナーを開催した。

もちろん、10月に出したこの本のご縁だ。

出世する人は人事評価を気にしない (日経プレミアシリーズ)

30人くらい入る会議室がほぼ満席で、盛況に終わったのだけれど、その場でこんな話をした。

 

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目標をたてて、努力すれば、成功できる。

そう考えていた時代が僕にもあった。

会社員時代には、そうして成功できた部分もたしかにあった。

でも、独立してから、この図式は成立しなくなった。

「努力」しても、結果が出ない。

出来たばかりの小さなコンサルティング会社なんて、誰も相手にしない。

大手企業との縁ができても、途中で商談が途切れる。突然連絡がとれなくなる。

よくよく聞いてみれば、役員会などで「そんな小さなところと付き合うな」と言われてしまったとか。

じゃあ企業ブランドを高めるために努力すればいいのか。

信用力を高めるために努力をすればいいのか。

 

努力は人を疲れさせる。

 

幸い楽天家の僕は、途中で考え方を変えた。

 

僕はこう考えるようになった。

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目標を夢に置き換えた。

なるべくバカバカしい夢。それが目標です、と言うとあきれられそうなこと。

それを心に据えた。

 

努力、は、行動、に置き換えた。

汗をかくことに重きをおかなくなった。

その代り、たくさん行動するようにした。

この頃の座右の銘は「失敗する」だった。そして今もまた、「失敗する」を座右の銘にしている。

失敗した数だけ、僕が行動した証になるからだ。

 

それから、偶然を意識するようになった。

成功は努力した結果、手に入るものじゃない。

「たまたま」手に入るもの。それが成功だ。

たまたまを与えてくれるものは、縁であり、つながりであることは本にも書いた。

(もうちょっと詳しい話は、もう少し研究してからどこかで発表すると思う)

 

たくさん失敗して、僕はここまで来た。

そして、これからもたくさん失敗したいと考えている。

 

セミナーの最後に、「皆さんもこれからたくさんの失敗をしてください」と伝えた。

たくさんの拍手をいただいたので、きっと誤解されずに伝わったのだろうと思う。

 

 

平康慶浩(ひらやすよしひろ)