あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

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SNSで知り合いを増やしてもムダだということを教えてくれる本

ネットワーク論はまだまだ研究途上の学問なんだろうと思う。

たとえば、SNSがどういうものか、ということを論じてはいるけれど、SNSがどんな影響を及ぼすのか、ということについては語っていないからだ。

 

その意味で良い本を見つけた。

 

なぜ3人いると噂が広まるのか (日経プレミアシリーズ)

なぜ3人いると噂が広まるのか (日経プレミアシリーズ)

 

 

本のタイトルと内容が違う、と言うのはよく見るけれど、この本はまあすごい。

噂、とかぜんぜん語ってないし。

内容はとてもしっかりしたネットワーク論の本だ。それも、なるべくど素人にもわかるように丁寧に書いてくれている、まじめな本だ。(わかりやすい分だけ内容は浅いけれど、それは著者の別の本を読めばいい)

 

とても示唆に富んだ内容なのでぜひ読んでほしいのだけれど、その中でも「自分を中心に知り合いを増やしても意味はない」というような記述(「」内は私の要約)がとてもしっくりきた。

たとえば、Facebookで有名人に友達申請をして許諾される。そのことに意味はない、ということを示している。

あたりまえなのだけれど、最近のネットワーク論の論調が、どんどん知り合いを増やそう、というものであることについて、それが間違っていることを示している。

知り合うにしても「三角形」が形成されないとだめなのだ。

そのことは僕の本にも書いた。

自分を中心に知り合いを増やしても、意味がないのだ。

じゃあどうすればいいのか?

 

それは、ぜひ自分で考えてみてほしい。

あるいは、増田直紀さんの本で勉強するのもいいかもしれない。

 

 

 

平康慶浩(ひらやすよしひろ)