SNSで知り合いを増やしてもムダだということを教えてくれる本
ネットワーク論はまだまだ研究途上の学問なんだろうと思う。
たとえば、SNSがどういうものか、ということを論じてはいるけれど、SNSがどんな影響を及ぼすのか、ということについては語っていないからだ。
その意味で良い本を見つけた。
本のタイトルと内容が違う、と言うのはよく見るけれど、この本はまあすごい。
噂、とかぜんぜん語ってないし。
内容はとてもしっかりしたネットワーク論の本だ。それも、なるべくど素人にもわかるように丁寧に書いてくれている、まじめな本だ。(わかりやすい分だけ内容は浅いけれど、それは著者の別の本を読めばいい)
とても示唆に富んだ内容なのでぜひ読んでほしいのだけれど、その中でも「自分を中心に知り合いを増やしても意味はない」というような記述(「」内は私の要約)がとてもしっくりきた。
たとえば、Facebookで有名人に友達申請をして許諾される。そのことに意味はない、ということを示している。
あたりまえなのだけれど、最近のネットワーク論の論調が、どんどん知り合いを増やそう、というものであることについて、それが間違っていることを示している。
知り合うにしても「三角形」が形成されないとだめなのだ。
そのことは僕の本にも書いた。
自分を中心に知り合いを増やしても、意味がないのだ。
じゃあどうすればいいのか?
それは、ぜひ自分で考えてみてほしい。
あるいは、増田直紀さんの本で勉強するのもいいかもしれない。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)