日経スタイル連載の補足(業界ごとの給与差をはっきり示さないのはなぜか)
日経スタイル連載二回目のアクセスが順調っぽい。
一説によると、そもそもこの「出世ナビ」というタイトル自体、日経Bizアカデミー時代の私の連載がいずれも高PVだったからといううわさも聞いた。
人事コンサルタント、よりも、出世コンサルタントと名乗るべきだろうか。
グロービスで教壇に立っているときも、「みなさん、ぜひ出世してください!」とか言ってたりするし。
さて、日経スタイル連載の二回目では、給与の業界格差が語られていないことを示した。
大企業(1000人以上企業)に限定して、もっとも賃金カーブが高い業界と低い業界を示すと以下のようになる。
だいたい2倍くらい違う年収で推移しており、その差はなくならない。
実は右側の高い賃金カーブを描く業界は、少々特殊な業界だ。賃金構造基本統計調査の母数が2240万人であるのに対して、この業界の大企業に属する人の人数は実は2230人に過ぎない。
およそ1万分の1の業界。
この連載で言いたいのは、こんな得な業界がありますよ、ということを示したいわけじゃない。重要なことは、なぜそんなことになるのか、ということ。
ビジネス構造の儲かり度合の違いに加えて、産業としての盛衰も関係してくる。
今後の連載ではその秘密を記していこうと思う。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)