あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

まじめな話と、雑感(よしなしごと)とがまじっているので、 カテゴリー別に読んでいただいた方が良いかもしれません。 検索エンジンから来られた方で、目当ての記事が見当たらない場合 左下の検索窓をご活用ください。

働き方

人材の二極化が進む会社

以前お手伝いしていた会社の人事責任者が変わられたということで、久しぶりに顔を出してきた。 そして、弊社が人事制度設計を行ったときと今との違いをいろいろと伺っていたのだけれど、懸念されていた二極化が進んでいて、それが5年後くらいに問題になるん…

「手取りが減るから課長になりたくない」は死語になる

日経スタイルの連載で、大きな常識の変化を書いた。 style.nikkei.com 「手取りが減るから課長になりたくありません」という言葉が使われなくなっていくだろう、ということだ。 複数の省庁を巻き込んだ働き方改革の進み具合は素晴らしく、現実に残業は大きく…

働くことの「御恩と奉公」の幻想はまだ残っている

style.nikkei.com 毎度おなじみ日経スタイルの連載。 最近は、人生100年時代構想に基づいた内容を書いている。 要点をかいつまんでいえば、会社側としてや「雇用」している時点で従業員に対して「御恩」を与えている気分になっている。 だからといって、…

副業解禁は残酷だけど、今からでも積めばなんとかなる

僕は尖った意見の人が好きだ。 そのうちの一人が、イケダハヤトさん。高知に引っ越して活躍している著名ブロガーで、最近はビットコインにはまっているらしい。 まあそれはそれとして、彼の10月21日の記事の一つが面白かった。 www.ikedahayato.com 副業に限…

「分業」の仕組みにのっかってる限りプロフェッショナルにはなれない

「分業」の仕組みにのっかってる限りプロフェッショナルにはなれない。 そんな話を、日経スタイルの連載原稿で書いて、さっき送った。 考えてみれば、分業とはフレデリック・テイラーの科学的管理法以来の、経営学の理論だ。 それは、働く個人のキャリアの観…

人生100年時代だからいつまでも求められる人でいたい

一つの会社だけでキャリアをつめない時代になってきた。 それは人生が長くなったから。 そんな人生100年時代に向けての検討が本格的に進み始めた。 www.kantei.go.jp ちょうど上記の翌日である12日に、僕の日経スタイルの記事も更新された。 style.nikkei.co…

2017年の新卒意識調査

公益財団法人 日本生産性本部が毎年、新入社員教育プログラムに参加した人たちを対象にアンケートをとっている。 「いまどきの若者」の行動が大きく変わるわけではないだろうけれど、それでも傾向は読み取れるかも、と思いながら毎年確認している。 と言いつ…

40才までに理解すべき会社の本質

日経スタイルの隔週記事が今週も無事更新された。 style.nikkei.com 記事を書くとき、僕ももちろんタイトルをつけている。 けれども、日経編集部の方でこれを修正されることがわりとある。 たとえば今回の記事は、リンクに示したように 「『稼ぐ』から『稼が…

働かせる会社と稼がせる会社は何が違うのか

意外に知られてないが、多くの会社で、給与と働き方の関係は2つに分けられる。 一般的なのは、「給与分は働いてください」という会社。 もう一方は「稼いだ分から給与を払いますよ」という会社。 どちらが良いのか、というと、何を求めて働くのか、というこ…

きっかけはやっぱり自分で気づくしかない

style.nikkei.com 日経スタイルの連載を更新した。 今回は行動心理学の話。 たしかにこうすれば成長はしやすくなる。 けれども勘違いもうまれる。 でも、やらないと結局変わらない。 だからやるしかないと思う。 平康慶浩

中小企業向けセミナー(大阪開催)の紹介

大阪商工会議所の主催で、7月20日に大阪でセミナーをすることになった。 詳細は下記リンクを見てみてほしい。 小さな会社でもできる!!優秀人材が集まる時間管理と給与の仕組み 売り手市場の昨今、優秀な人材を集めるには、給与額が高くないとダメ、という…

善悪の呪縛を乗り越えるには、強くなるしかない

経営者と近い位置で働くと、辛いことも多いけれど、学ぶことも多い。 そんな話を、前回と今回とで、日経スタイルに書いた。 style.nikkei.com 考えてみれば、今48才の僕が学生だった頃は、良い学校を出て、就職活動を頑張って大企業とかの安定した会社に入ろ…

残業時間削減にはとにかく行動から始める

最近は自社(セレクションアンドバリエーション)主催での無料経営相談を止めている。以前は毎月開催していて、そこから直接契約につながることもあった。けれども昨年後半くらいから、相談会を開く時間がとれなくなってしまった。 なのだけれど、実はSMB…

ビジネスブックマラソンホームページの上手な使い方

はじめて単著を出版した時からおつきあいさせていただいている、カリスマ出版プロデューサーの土井英司さんが、僕の本を紹介してくれた。 ちなみに土井英司さんは、こんな人だ。 eliesbook.co.jp で、僕の本の紹介は、さっそくホームページにもアップされて…

年収2000万円を稼ぐためのまっとうな方法

以前は年収1000万円が高額所得の基準的に言われていたりしたけれど、最近そのハードルが上がっている気がする。 たとえば人材紹介会社の広告でも1500万円、2000万円、といった数字がおどる。 特に東京ではその傾向が強い気がするのだけれど、そ…

人工知能はみんなの報酬水準を高めていく

人工知能によって多くの職業がなくなる、という論文が出て世間をにぎわせたことは記憶に新しい。 www.goodreads.com たしかに、人工知能によって多くの職業はなくなる。 けれど、技術の発展によって今までも多くの職業はなくなってきた。 だから人工知能だか…

僕たちは使う側、使われる側のどちらにもならない

お互いに一緒にやれそうな人に出会ったときに、僕が経営しているセレクションアンドバリエーションへの参画を誘うことがある。 そんなとき、かならず尋ねられる言葉がある。 「ひらやすさんは、この会社で何を目指しているんですか?」 こういう言葉を聞くた…

イマドキの出世の構造がマンガでわかる!

今まで何冊か出世に関する本を書いてきたけれど、もう少しわかりやすく書けないモノだろうか、と考えてきた。 そうだ、マンガにすればいいんじゃ? そう思って編集さんに相談して、とうとうできた。 それがこの本だ。 マンガでわかる いまどきの「出世学」 …

自律したビジネスパーソンはどこにいるのか

style.nikkei.com 今回も日経スタイルが無事更新された。 隔週連載というのは案外きついもので、掲載された翌週には書き上げて、とあまり息をつく暇がない。 ともあれ、今回の内容は、中堅社員を中途採用したからといって、即戦力ってわけじゃないこと。 即…

「可愛い部下」が「強力なライバル」になる

style.nikkei.com 今回も無事に記事が更新された。 この中に記載した昇進推薦者の変化は、卒業基準から入学基準への変化ということ。 現場の感覚で言えば「可愛い部下」を引き上げることができなくなっているということだ。 それは会社にとって大きなメリッ…

あなたは自分の職業を答えられますか?

style.nikkei.com 日経スタイルでの連載が更新された。 僕がつけたタイトルは 「あなたは自分の職業を答えられますか?」 というものだった。 ぜひそのタイトルだと考えて、読んでみてほしい。 平康慶浩(ひらやすよしひろ)

グラフだけアップしてみる

日経スタイルで連載記事を書きだして、気が付けばもう半年ほどになった。 ちなみにリンクはこちら。 「プロが明かす出世のカラクリ」 ちなみに、3000字程度のこの記事でも、ひとつひとつに没校はけっこうある。 編集さんに没にされたことは一度もなくて、い…

僕たちの「常識」は最初の会社でつくられている

最初に入った会社で「働き方の常識」がつくられる、ということをたびたび話す。 いくら残業してでもとにかく結果がでるまで仕事を続ける働き方とか、決められた時間の中でできる最良の結果を出そうとする働き方とか。 それらは最初に入った会社の研修で基礎…

経済も経営も、本質は「稼ぐ人を増やす」ということ

日経スタイルでの隔週連載は、執筆時に頭があっちいったりこっちいったりしてとても難産なのだけれど、その分だけ普段あまり考えない領域のことも調べられてなかなか刺激になる。 来週火曜日(8月23日)掲載分を書き終えて、ふと興味がわいたデータがあるの…

滅私奉公でないと役員になれないのは当然?

今週も日経スタイルの連載が更新された。 style.nikkei.com タイトルはごく当たり前っぽく書いているけれど、滅私奉公の構造的な理由と問題点について書いてみた。 そもそも本質は、「自分の会社に滅私奉公しない経営者」、についてくる人はいないだろうとい…

『女性活躍に向けた企業の戦略的対応』(労政時報2016年8月12日発行記事)

労政時報の3914号(2016年8月12日発行)に、こんな記事を書いた。 『女性活躍に向けた企業の戦略的対応』――共働き時代において会社も個人も互いに自律的になるための視点と取り組み WEB労政時報から見ることもできるけれど、こちらはそもそも労政時報を購…

人事評価をAIがする時代:日立のニュースリリースから読み解いてみる

このスマホ画面がなにかわかるだろうか。 ※日立のプレスリリースより引用。 http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2016/06/0627.html ニュースリリースを時系列で読み解くと、興味深いことがわかる。 2006年 日立製作所の中央研究所でウェアラブルセン…

日経スタイルの連載が更新されました

style.nikkei.com 一週あいてしまったけれど、日経スタイルの連載を更新した。 出世することについて、少し客観的に見た内容だ。 一度ぜひ読んでみていただきたい。 平康慶浩(ひらやすよしひろ)

(再掲)レモンマーケット論(4):元気な社会を実現するための労働市場のあり方

「使い勝手がいい人が優秀」という定義をどう変えていくべきなのか。それが労働市場における需要側である企業側の変革のニーズということでもあります。前回のブログ記事の最後を上記のようにしめくくりました。 では、その結果としてどのような労働市場が作…

読売オンラインの深読みチャンネルに寄稿しました

読売オンラインからのご依頼で、出世に関する話を寄稿した。 周囲数メートルにいる優秀な人は、意外に優秀じゃなかったりする、という話とか書いた。 是非ご一読いただきたい。 平康慶浩(ひらやすよしひろ)