就職・転職を考えるときにググってみたいたったひとつのキーワード
セレクションアンドバリエーションの平康慶浩です。
先日の
あなたが入ったその飲食店は良い店なのかぼったくりなのか(3) - あしたの人事の話をしよう
に書きましたが、
私たちがお店で幸せな時間をすごせるかどうかは、そこで働いている人たちがいきいきとしているかに左右されます。
サービスは人が提供するものだからです。
最高の味も、汚い盛り付け、ぞんざいなサーブ、気に障るざわめきの中で食べてはおいしくありません。
転じて、これは他のビジネスにおいても言えることです。
売れまくる製品つくったり、100年使える建物を建てたりする場合にも、人の活力は大きく影響します。
飲食店でサービスする人のレベルは、その店を退職した後の人たちのキャリアがすばらしいものになっているかどうかで測れる、と書きました。
これは他のビジネスにもあてはまります。
例えばコンサルティングファームの良しあしを見る際に、そのコンサルティングファーム出身者がどのように活躍しているかで確認することができます。
人材輩出企業として有名なリクルートもそうです。
多くの古い日本型大企業では、定年退職以外の退職が少ないということもあり、出身者が活躍している、という事例を探すことができません。
しかしこの組織風土についても今後変わってきます。このあたりはまた後日。
さて、では、私たちが就職なり転職でそんな素晴らしい会社を選びたい、と思ったらどうすればいいのでしょう。
若い人が会社を選ぶときに、グーグルで検索するキーワードがあります。
ためしに有名な企業、どこでもいいのでグーグルに打ちこんでみてください。
予測された追加キーワードが表示されますよね。
そこにほとんど記載されているキーワード。
「○○○○(会社名) ブラック」
このキーワードの組み合わせには実は意味がありません。
弊社では優良上場企業200社、だめっぽい上場企業200社を対象に、上記のキーワードで検索をかけたことがあります。
結果としては、企業の優良度合に関わらず、ブラックというキーワードが同じ確率でヒットしました。
その先にあるサイトもただのうわさに過ぎないことが多かった。
「うっかり一生年収300万円の会社に入ってしまった君へ」にも書きましたが、本当のブラック企業は弁護士などを使って、不都合な書き込みをどんどん消させます。
消すことができない2chスレッドなどは、社員に命じて、さっさと1000件埋めてしまいます。
だからググってみたところで、その企業のブラックさなんてわかりません。
それよりも
「○○○○(会社名) 退職」
で検索してみましょう。
そうすると、以下のようなページがヒットします。
・退職した人たちの意見サイト
・希望退職に関するメディア記事
・退職時に提示された条件
・定年退職後の福利厚生
企業規模にもよりますが、「ブラック」と検索して変な噂に振り回されるよりも、こちらの方がより良い情報が手に入ります。
ここから展開する話として、「企業側の退職マネジメント」があります。これは本業なのでそのうちどっかのセミナーでお話します。
もう一つは「4つ目のキャリア」です。
Douglas T.Hall先生の言うキャリア区分の4つ目です。
この時に記事に書きました。
さらに研究を進めます。
セレクションアンドバリエーション株式会社
平康慶浩(ひらやすよしひろ)