利益を減らさず給与をふやすという難題
早朝にこんな記事がでていましたね。
「安倍首相、賃上げ要請へ=経済3団体トップに」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130212-00000008-jij-pol
まだ経済団体側からの反応がないのですが、基本的には「ふざけんな」というものになるのだろうなぁ、と予想しています。
こうして見ると先週末のローソンの賃上げ報道になにか意図的なものもあったのかな、とか考えてしまいます。
ちなみにローソンの株価ですが、2月8日は下げています。
しかし商いが増えているわけでもないので、これは現在の高値からの揺り戻しとみていいのかもしれません。
私の予測にすぎないのですが、これから各社は、利益を減らさずに給与を上げる方法について、研究を進めていくように思います。
言い換えると、費用総額を減らさずに、給与水準を引き上げる方法、です。
難題ですよね。
とはいえ、簡単にこれができる会社もあったりします。
それは残業代をたくさん支払っている会社です。
そう言う会社では、残業代込での年収をオープンにしていません。
そう言う会社では、裁量労働に近い形の労務管理に切り替えて定額手当化し、それを公表するだけでいい。
それだけで名目的な年収平均額があがります。
商社や広告代理店、出版社などが当てはまるかと思います。
でも、給与水準をあげなさい、と政府が言っているターゲットはそう言う企業ではないわけで。
ターゲットは明らかに、製造業と建設業です。
私が書いた「うっかり一生年収300万円の会社に入ってしまった君へ」では、これらの企業の多くは「業績悪化型」か「古き良き年功序列型」の企業です。
そして、定期昇給を凍結していたり、賃金カットを繰り返しているような「業績悪化型」が特にターゲットになります。
じり貧だから給与をあげていないのに、それをあげろ、という。
なんて無理難題なんでしょう。
でも、難題でも答を見つけていかないと、待っているのは企業としての倒産です。
もちろんその前に、製品品質の低下、サービスの低下、そして人材離れが起こるでしょう。
難題の答は「選別と淘汰」しかない。
それは弊社、セレクションアンドバリエーションという社名の由来でもあります。
企業が成長し、人々が成長できるお手伝いをさらに続けていきたいと思います。
セレクションアンドバリエーション株式会社
平康慶浩(ひらやすよしひろ)