会社ではなく人の集まりだと理解した時に、一瞬に感動することもある
お客さんのところでプロジェクトが組成されると、様々な部署から人材が配置されます。
例えば人事制度、評価報酬制度の改定というプロジェクトに際しても人事部門以外から人が配置されることもあるわけです。
あるプロジェクトで、こんなチームメンバーが選ばれたことがありました。
◇ 管理部門担当役員(プロジェクトリーダー)
◇ 人事部長
◇ 人事課長
◇ 人事係長
◇ システム課長
◇ 広報課長
システム課長の役割は、新しい評価制度をグループウェア上で機能させること。
広報課長の役割は、社内向けに新しい人事制度の周知徹底させるキャンペーンを進めることでした。
そのプロジェクトは素晴らしい進捗を見せました。
結果としてその企業のその後5年ほどの成長を支えるインフラとして立派に機能する仕組みができたのです。
優秀な人材の採用も進むようになりました。
事業環境の改善もあって、売上高は1.5倍に伸びました。
離職率は劇的に下がり、従業員満足度も大きく伸びました。
何よりも、笑い声の聞こえる会社になりました。
それまではブラック的な働き方もあったのですが、
〇 指示されない限り残業はしてはいけない
〇 会議は2時間までで終わらせる
〇 上司は怒るのではなく指導をする
という環境改善に加えて
〇 ヒラ社員でも企画提案できる機会を設ける
〇 出席したい会議があれば傍聴者として受け付ける
〇 稟議は管理職クラスのYESがあれば経営層にまでは上げる
ということなども推進しました。
プロジェクトが終わったあとも、チームメンバーの交流は続きました。
私も顧問として継続的にお付き合いしながら、メンバーの飲み会にもよく参加しました。
その会社にとって、そのプロジェクトメンバー達の集まりは、その一時にしか生み出せなかった偶然の産物であり、だからこそ最高のチームだったように思います。
そんな集まりをこれからもたくさん作っていけるように、人のつながりと縁を大事にしていきたいと思っています。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)