怒ると叱るの違いを検索する人の間違い
怒ると叱る、って違うと思ってる人が多い。
検索してみれば、たくさん説明サイトが出てくる。
でも、どちらも一緒だ。
それらの「違い」を考えた時点で一緒だ。
なぜか。
怒ると叱るの「違い」を検索する人のメンタリティを考えれば簡単にわかる。
「今、『怒鳴ってしまった』けれどもこれは『叱る』だよな」
「つい『殴ってしまった』けれどもこれは『叱る』だよな」
それらは全部、「怒る」だ。
さらにいえば、それらはすべて「暴言」「暴力」であり、犯罪だ。
「叱る」の本来の意味から言えば、そこに「暴言」も「暴力」もない。
叱る現場は、淡々としたやりとりが続く。
「なぜそうした?」
「どうすればよかったと思う?」
「これからどうする?」
そんな問いかけが淡々と続くのが「叱る」だ。
だからそれは実際には、感情をぶつける「怒る」よりも相手の心に響く。
そして改善を促す可能性が高い。
「叱る」は問いかけで、「怒る」は相手に対する指示だ。
感情があらわれてしまうことは、「怒る」の中でも最悪最低のことだ。
結局多くの「叱る」と「怒る」という定義は、どちらも「怒る」ということにすぎない。
ミスディレクションは、そろそろやめた方がいい。
それは相手に対して指示命令「しか」できない、無能なリーダーの言い訳でしかない。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)