一人酒に向いている店(たまには軽い話を書いてみます)
緊急事態宣言が明けて、ワクチン接種も進んでいます。
このままいけばお盆明けくらいにはコロナ前の状況に戻れるかもしれない、と淡い希望を持ったりします。
完全には戻らないとしても、少なくとも出張先で一人酒を楽しめるくらいの状況には戻ってほしいなぁ、という願望です。
ご存じの方もいらっしゃいますが、私は基本的に一人で飲みます。
気の置けない友人たちや、セレクションアンドバリエーションのスタッフたちとの気軽な会食、飲み会などはもちろん楽しみます。
けれども、自分が酒を飲みたいときに誰かを誘う、ということはありません。
なぜなら飲兵衛だから。
飲兵衛として人を誘わない理由のひとつ目に、割り勘勝ちしてしまうということがあります。
だからつい申し訳なくて、おごってしまいたくなるのです。
でも、友人ならともかく、知人にまでおごるとなると、それは逆に関係を悪化させかねません。
飲兵衛として人を誘わない二つ目の理由は、あまり酔わない(少なくとも酔っているようには見えないらしい)ということがあります。
そんな私が、酒に酔う人と飲みに行くと、介抱せざるをえなくなります。
それはあまり楽しくないのです。
ということで、私と同じくらいのペースで酒を飲み、かつ酔わない人がいれば誘うのですが、そういう人はあまりいません。
あまりいないので、いつも同じ人になってしまい、結果として誘いづらくなります。
だったら一人でいいか、という結論に落ち着いたのがかれこれ15年くらい前です。
あ、あと住んでいる大阪でも飲みに行きません。
家に帰って家族と食事しながら飲むことが基本です。
さて、出張先で一人酒、となるといくつかの条件があります。
列記してみましょう。
1.開始時間は遅い方がいい。21時くらいからがベスト。
2.夕食を兼ねるので食事がおいしい方がいい。が、一品がメインの店がいい。
3.一人でいても違和感がない方がいい。カウンターがベター。
4.店員との距離があったほうがいい。
1の開始時間ですが、理由は簡単です。
酔っていないように見えても、酔っているからです。
20代の頃なら、飲み会の後で仕事にもどることもできましたが、50代にもなるとそれはとても疲れます。
だから一人酒から帰ってきたらすぐに寝れる方がいいのです。
21時くらいからだと23時には切り上げて、日が変わる前には寝るような感じになります。
2の食事のおいしさですが、これはもちろん重要です。
ただ、酒を邪魔してしまうような食事はちょっとしんどい。
その典型が定食です。
ごはんがセットになっているものはちょっとつらいです。
そのため、一品のない回転すし系や、どんぶりもの、ウナギの店などが除外されることになります。
3の一人で違和感がない、ということも結構大事です。
一人酒というと立ち飲みを想起される方も多いと思うのですが、立ち飲み系の店の中には、集団でしか入れない雰囲気の店もあります。
少し高級な店もやはり一人だと浮きますね。
あと、繁盛しすぎている店は別の意味で入りづらいです。
仮にカウンターがあったとしても、店側からすると一人客は儲からない、という印象を持たれる場合があります。
二人分以上のお金は使うことが多いのですが、そんなことを伝えてもわかってもらえないので、ついつい食べログ評価の高い店などは敬遠してしまいます。
4の店員との距離は、やはり重要です。
一人酒の目的が、店員や居合わせた客とのコミュニケーションにある人もいるでしょう。
けれども私の場合には、一人で酒を飲みながら、本を読んだり、いろいろと考えていることを整理することが目的です。
それでなくとも仕事中はずっと誰かとコミュニケーションしているので、プライベートではあまり会話をしたくないことも多いのです。
一言二言話しかけられても、後はほっといてくれる店員さんが良いのです。
その意味では、実はチェーン店なんか割と良かったりします。
これらの条件を備える店、というと結果としてこんな店になります。
「その地域で数店舗展開している小さめのチェーンで、売りはあるもののとくにこだわらず、深夜まで開いている30人くらいが入れる居酒屋」
皆さんの好みの店はどんな感じでしょう。
人それぞれのこだわりがあると思うので、またお会いした際にぜひお教えください。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)
※この記事はメルマガに記載したものを1週間遅れで掲載したものです。