人生100年時代の働き方改革検討会を始めます
内閣府と経産省が本気で進めている「人生100年時代の働き方改革」。
僕が理事をつとめる、一般社団法人 高度人材養成機構でも、そのための提言を検討することにした。
そしてその手始めとして、11月20日(月)にセミナーを開催した。
その報告がこちらだ。
基調講演として、経済産業省 産業政策室長 参事官の伊藤禎則氏にご登壇いただいた。
その後のパネルディスカッションでは、私もいろんなお話をさせていただいた。
これから2018年3月までの間に、何度かの検討会を進めていく。
そして、働く一人一人が成長し、幸せを掴めるような提言をしたいと思っている。
機構の理事長の名前で打ち出した検討会の案内を転記しておく。
積極的に参加いただける方は、ぜひ下記のリンクから申し込んでいただきたい。
申込リンク
https://goo.gl/forms/tuDD3IU5VCT7NfLE2
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2017年12月2日 高度人材養成機構 理事長 三好秀和
働き方改革の実現に向けて~新たな潮流の創造のために~
「企業内滞留人材の流動化による個人と企業との活性化」検討説明会ご案内
この度、高度人材養成機構におきましては人生100年時代の働き方改革実現に向けて、「企業内滞留人材の流動化による個人と企業との活性化」と題した連続での検討会を開催することを決定しました。
つきましては当機構の趣旨にご賛同いただき、検討に参加いただける方を募集するための、趣旨説明会を開催させていただきます。
開催日時及び開催場所を以下にお示ししますので、下記リンクからご応募をお願いいたします。
【趣旨説明会】
日 時:2017年12月21日(木) 19時~20時30分(18時30分受付開始)
場 所:立命館東京キャンパス(東京都千代田区丸の内1丁目7−12サピアタワー8階)
主 催:一般社団法人 高度人材養成機構
協 力:立命館東京キャンパス
対 象:民間企業の人事担当者、人材系企業の企画担当者、地方自治体の産業振興担当者、など
費 用:無料(検討会においては各回会場費として1000円ご負担いただきます)
【検討会の趣旨】
検討ターゲット :40代~50代のビジネスパーソン
検討の目的 :閉塞感が高まりつつある同年代の人材が、より活躍できる場を獲得することが第一の目的。その上で、60代以降のキャリアにおいて、月あたりプラス10万円以上を稼げるようになるための意識と行動の変革方向性について示すことが第二の目的である。
検討項目 :
①個々の人材のキャリア形成過程及びキャリア意識ごとの課題
②現在所属する企業側として行うべき取り組み
③人材不足に悩む企業側の求人ニーズ
④それらの人材を成長させるための教育的取り組み
検討会(予定) :第1回検討会 1月12日(金)
第2回検討会 1月24日(水)
第3回検討会 2月2日(金)
第4回検討会 2月21日(水)
※検討会については会場費として各回1000円のご負担をお願いします。
最終報告書 :検討結果をとりまとめ、経済産業省へ報告し、機構HPで公開します。検討会参加者および執筆担当者の氏名記載は任意とします。
検討会参加者への期待:
可能であればぜひ全会への参画をお願いします。
他の考え方を否定するのではなく発展的な議論をお願いします。
議論のとりまとめや提言文書の作成などをお手伝いいただける方は是非お願いします。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)
選抜が早くなって、使えない人が増えてしまった
経産省が最近、ゴリゴリと動いている。
僕が理事を務める高度人材養成機構の取り組み(※)もその一環になるのだろうけれど、とにかく、あまっている「使えない」(と思われている)人たちを、どうやって再活性化させるかに必死だ。
※ちなみに取り組みというのは、2017年11月20日に開催する無料セミナーだ。
興味のある方々はぜひ下記リンクから申し込んでほしい。
リンク先の下の方にグーグルフォームでの申込リンクがある。
たしかまだ席に余裕はあるはず。
そもそもなぜ「使えない」人が生まれてくるのか。
日経スタイルに書いたこの記事で、「手を動かさない」から使えなくなる、ということを書いた。
けれども、人事の仕組みを設計する側からもう少しシビアな話をしてしまおう。
選抜が早くなっていること。
それが仕組みとして「使えない」人を生み出している原因だ。
細かいデータは割愛するが、かつての日本企業では、従業員の年次管理を基本として、ゆるやかに選抜を進めていた。
選抜とは「誰を幹部にするのか」ということだ。
そしてかつてのゆるやかな選抜では、幹部に選ばれない人もそれなりに活躍する場を与えられた。
しかし今は違う。
だいたい30才前後で選抜は終わっている。
40才になる頃には、幹部候補の役割とそうでない役割とは区分されている。
たとえば幹部候補はどんどん研修にも行かせてもらえるし、チャレンジングな仕事を担当させてもらえる。
もちろん逆転はある。
選ばれた人たちが必ずしも順風満帆に進むわけではないからだ。
むしろ若いころに失敗し続けた人の方が、努力の価値を信じられるようになっているだけ、晩成しやすい(このあたりのことは本にも書いた)。
けれども、逆転はあるが、少数であることもまた事実だ。
人の成長は学習やチャレンジングな仕事や、新たな出会いによって実現される。
それらは選抜された人たちに優先的に与えられる。
そうでない人たちは、学習を求められず、日々同じ仕事を繰り返し、同じメンバー同士の生活を送る。
そうして、使えない人、が生まれる。
対応する手段は多分二つしかない。
第一の手段は、選ばれなかった、と気づいた時点でさっさと選ばれそうな会社へ転職すること。大企業で選ばれなかったとしても、中堅や中小企業でなら活躍の場があるかもしれない。あるいは、都心で敗れても、地方に戻れば勝てたりする。経産省もこのあたりに力を注ごうとしている。
第二の手段は、自分から進んで、学習を求め、チャレンジを求め、新たな出会いを求め続けること。それがたびたび伝えているリカレント教育だ。あるいは副業や複業など。
共通しているのはただ一点。
会社は選ばなかった人たちになにもしてくれない。自分でなんとかするしかない。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)