あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

まじめな話と、雑感(よしなしごと)とがまじっているので、 カテゴリー別に読んでいただいた方が良いかもしれません。 検索エンジンから来られた方で、目当ての記事が見当たらない場合 左下の検索窓をご活用ください。

会社経営

経営者は従業員経験をつくる人になってゆく

エンプロイー・エクスペリエンス、という言葉があります。 EEと略すこの言葉は、従業員に経験を積ませることでいち早く成長させることができる、という人材育成の考え方です。 多くの人事関連有識者が示すように、これからの人材マネジメントの主流になって…

ダイヤモンドオンラインに寄稿しました

今のビジネスはそこそこ安定しているのに、いつも経営幹部が足りない、という経営者がとても多いのです。 皆さんもそうではないでしょうか? diamond.jp ダイヤモンドオンラインで始めた連載の第1回では、まずその理由について記しています。 無料会員登録を…

大きな成果を素早く出すための仕組み OKR

OKRという業績管理手法をご存じでしょうか。 目標管理制度(MBO)とは違うらしい、ということはご存じかと思いますが、では具体的に何がどう違うのか。 そのあたりの内容を分かりやすく説明したページを作成しました。 弊社の担当コンサルタントがNOTEをたく…

企業が奨学金に対して積極的になる社会になるといいなぁ

今日は人事やマネジメントなどとは全く異なる話です。ちょっと関わるかもですが。 今日たまたま、娘の高校で給付型奨学金についての案内が来たらしく見せてもらったんです。 要約すると、高校1年生を対象として、高校卒業あるいは国公立大学卒業までの期間(…

従業員の成長と昇給とを連動させる仕組み

つい先日のことですが、長年顧問をさせていただいている会社から、新規事業向けの人事制度構築を依頼されました。 2020年の半ばから試行しはじめていているそのビジネスは、担当する従業員5名未満で、まだ単月黒字にもなっていません。 けれども、業界的には…

翻訳家としての人事コンサルタント

コンサルタントをしていると、1回だけのご縁のお客様と、長く続くお客様とに分かれることを経験します。 そうして人事コンサルタントとして長くお付き合いさせていただいているお客様について考えてみると、求められてきた機能のひとつに「翻訳」があったよ…

高額給与の支払い方コンサルティング

人事コンサルティングの依頼として、「高額給与の支払い方」についての相談が増えてきました。 対象となる職種は主に2種類。 エンジニア系採用と経営幹部採用です。 エンジニアを採用したいという理由は、大ぐくりでいえばDX(デジタルトランスフォーメーシ…

意思決定のために空間を共有する

個人的な話ですが、大阪と東京を行き来する生活スタイルが復活しつつあります。 それはコンサルタントとして、クライアントの意思決定を支援する場面が増えたためです。 コンサルタントの仕事は論理的なことばかりだと思われがちですが、決してそうではあり…

メンバーシップ型ドラゴンボールにジョブ型ワンピース

ジョブ型人事制度構築へのご相談が増えています。 ただ、メンバーシップ型とジョブ型の違いが今一つ理解されていないので、簡単な説明としてドラゴンボールとワンピースを例に挙げて説明するようにしています。 その一部を今回ご紹介してみます。 ポイントは…

DXやAIやコロナショックは知的クラスターを創成する

コロナショックの折、交わされる議論の量が格段に増えているように思います。 さらに政治家の変動もあり、過去の振り返りも増えていくでしょう。 現状、流通する情報の大半は感情論です。 そのため、本当に私たちの生活を変えてしまうものに、私たちはなかな…

経営層のリーダーシップ

「継続企業の前提」が危うい企業が増えてきました。 こんな時、経営層として備えるべきポイントは2点。 安全性の確保と、成長への投資です。 安全性については資金調達が必須ですが、従業員に関する人事面も考えなければいけません。 簡単に言えば、給与カッ…

「働く」ということが大きく変化している気がしています

Josh Bersinをフォローしています。 知っている人はそりゃ当然でしょ、でしょうし、知らない人は誰それ?って感じだと思います。 興味を持たれた方はこちらのサイトとかご覧ください。 joshbersin.com 英文ですが、Google先生が一瞬で翻訳してくれるので気に…

大阪で人事コンサルティングファームを経営しているメリット

うちの会社は大阪本社で、私も大阪に住んでいます。 立ち上げたての頃は「なんで東京に引っ越さないの?」とよく言われました。 たしかに東京のクライアントの方が多い時期もあったりして、出張することのコストがかさむという問題を指摘されたりしました。…

再雇用者の不満も二種類あるなぁとあらためて気づきました

以前から感じていたのですが、60才で再雇用された方々の不満には2種類あります。 第一の不満は、仕事が同じなのに給与を下げられて納得がいかない、というものです。 このことに対して、同一労働同一賃金を強制する仕組みが適用されます。 パートタイム・有…

会社はコンテンツやタレントを束ねるプラットフォームになる

2016年に出した「マンガでわかる いまどきの『出世学』」には、会社はプロジェクト化する、と書きました。 それから3年近くがたって、プロジェクトよりはプラットフォームの方がしっくりくるような気になっています。 なぜなら、プロジェクトは終わりがある…

経営層のあたりまえが会社の将来を決める

今の会社が今後伸びるかどうか、ということと、それが働いている人にとって幸せかどうか、はあまり関係しない、という風に感じています。 どんどん大きくなる会社で、従業員の生活は特に変わらない会社だってあります。 一方で、従業員を大事にしているけれ…

理念とか人材基準とかを意識しない経営者ほどあとでそれらにやられてしまう

「立ち上げたばかりの会社だからこそ、理念と人材基準(期待する能力や職務において譲れない軸)が必要だ」とつくづく思うのです。 多くの組織・人事についてのコンサルティングをする中で、そこのところを間違えておかしくなってしまっている会社をたくさん…

3月決算の会社って実は少ない

3月も半ばをすぎれば、人事部門は大忙しの時期かと思います。 退職、評価、給与改定、昇進昇格、異動、そして採用と教育など。 弊社も例年であれば3月末締め切りの人事制度設計が複数走っていておおわらわなのですが、今年に限っては12月末導入、1月末導入、…

大廃業時代は投資ができない「PL脳」が原因

Newspicksのアカデミアを通じて知り合った、シニフィアン株式会社代表の朝倉祐介さんの名著、ファイナンス思考を読んだ。 ファイナンス思考 日本企業を蝕む病と、再生の戦略論 作者: 朝倉祐介 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2018/07/12 メディア:…

自分の常識を変えてゆけるか

日経スタイルの今週の記事は、ここ3年ほどの中で吸い上げてきた若者からの意見を反映したものだ。 style.nikkei.com 今経営者の平均年齢は59才を超えた。多分来年は60才を超えるんじゃないだろうか。 今60才くらいの人たちの常識は、いわゆる昭和の常識だ。 …

新卒で入った会社で社長を目指せなくなる時代が来る

大企業側に就職することはゆでがえるを生むかもしれない、という記事を書いた。 style.nikkei.com 「同じ会社で一生活躍しよう」という考え方が今後少数派になるだろう。 それは特に、出世を目指す人の中で顕著になると考えている。 かつては日本企業の経営…

なぜ大企業ほど新卒給与に差をつけられないのか

メルカリが新卒の給与に差をつける、ということが報道された。 ちなみにそのための人事制度は「メルグラッズ」という名前らしい。 about.mercari.com 多くのニュースでは初任給格差だけがとりあげられているけれど、アスキーの上記の報道を見るともう少し詳…

成長のためには、協調より選別(セレクション)を優先する

SMBC経営懇話会の会員向けに、ほぼ毎月、人事に関する無料相談を実施している。 まあ無料といっても経営懇話会の会費(年額5万円~10万円)は必要だし、そもそも経営懇話会にどうやって入れるのかが若干よくわかっていない。 入りたい企業はとりあえ…

僕自身のキャリアもそろそろ見直す時期に来ている

日経スタイルの記事が更新された。 一応、これが年内最後だ。年明けは1月9日かららしい。 style.nikkei.com ざっくり要点を言えば、一生同じ会社に勤務するにしても、転職を繰り返すにしても、5年から10年おきくらいでキャリアの転換を考えた方が良い、…

フリーランスが組織をつくるということ

大企業といわれる組織を卒業して、コンサルタントとして独立して6年ほどになる。 最初の頃はほぼ個人だったので、目標は組織に勝つことだった。 たとえばある会社から人事制度設計についての見積もり依頼が来る。 他社にも声をかけていると聞き、その会社を…

40才までに理解すべき会社の本質

日経スタイルの隔週記事が今週も無事更新された。 style.nikkei.com 記事を書くとき、僕ももちろんタイトルをつけている。 けれども、日経編集部の方でこれを修正されることがわりとある。 たとえば今回の記事は、リンクに示したように 「『稼ぐ』から『稼が…

働かせる会社と稼がせる会社は何が違うのか

意外に知られてないが、多くの会社で、給与と働き方の関係は2つに分けられる。 一般的なのは、「給与分は働いてください」という会社。 もう一方は「稼いだ分から給与を払いますよ」という会社。 どちらが良いのか、というと、何を求めて働くのか、というこ…

リーダーになるにはリーダーシップよりも重要なことがある

経営大学院で組織設計と人事マネジメントの基礎を教えている。 そんな中で、こんな意見を持つ受講生がいる。 「私は人事部門じゃないので、組織設計と人事マネジメントについては学問として興味はありますが、実際に使う機会がありません」 なら、人に関する…

歩合給と残業代についての判例

労政時報6月23日号を今さら読んで、気になった判例の原文を読んでみた。 国際自動車事件に対する最高裁判決 要は、歩合給から残業についての割増賃金を差し引いて、残業してもしなくても月にもらえる給与額は変わらない、としている制度について「とりあえず…

善悪の呪縛を乗り越えるには、強くなるしかない

経営者と近い位置で働くと、辛いことも多いけれど、学ぶことも多い。 そんな話を、前回と今回とで、日経スタイルに書いた。 style.nikkei.com 考えてみれば、今48才の僕が学生だった頃は、良い学校を出て、就職活動を頑張って大企業とかの安定した会社に入ろ…