あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

まじめな話と、雑感(よしなしごと)とがまじっているので、 カテゴリー別に読んでいただいた方が良いかもしれません。 検索エンジンから来られた方で、目当ての記事が見当たらない場合 左下の検索窓をご活用ください。

2019-01-01から1年間の記事一覧

今度は定年の恐怖について書きました

毎度おなじみ日経スタイルですが、定年について書きました。 style.nikkei.com おかげさまでかなり読んでいただいているようです。 ちなみにこの記事で引用したアマンダ・リプリーさんの著書はこちらです。 生き残る判断生き残れない行動 (ちくま文庫) 作者:…

使えない中年社員 についての取材を受けました

扶桑社のSPAという雑誌の、12月10日発売号向け記事で取材を受けました。 雑誌には複数のコメントが掲載されているのですが、その一部がWEBに抜粋されていたのでご紹介します。 nikkan-spa.jp お伝えしたかったのは以下の点。 「意思決定をするトップが従来の…

相対評価は2:6:2から1:7:2へ

評価制度運用で相対評価が使われることが多いのですが、その常識が変わりつつあります。 一般的には、働かないアリが生まれる理屈にあわせて2:6:2、の正規分布が良く使われます。 けれども、この比率はヒトの評価にはあまり向いていない、ということが…

「人」を「おじさん」に変えてみた

私は人事制度設計をなりわいとする傍らで、人事制度の乗りこなし方も書いてきました。 たとえばこんな本とか、ビジネス書としてはベストセラーと言えるくらいに売れたりして。 出世する人は人事評価を気にしない 日経プレミアシリーズ 作者: 平康慶浩 出版社…

1000万円の新人はどう「優秀」なのか

新人採用の市場に、求人倍率以外の要素が含まれるようになってきました。 でもまあそれはあたりまえで、そもそも値段が変わらないほうがおかしかったわけです。 1000万円というキャッチーさもふまえ、こんな記事を書きました。 style.nikkei.com 記事の内容…

人の不幸を喜んでしまうことは自然な感情なのだけれど

以前こんな記事を書きました。 hirayasu.hatenablog.com この記事では、幸せを感じる要因を3つ紹介しています。 幸せを感じる要因、というのは、逆に言えば、不幸を感じる要因でもあります。 欲しいものがあるけれど今それが手に入らない。 昔は成功していた…

優秀な若手がやめる理由のひとつ

日経スタイルの連載で、若手の離職について言及しました。 style.nikkei.com 実際問題、最初に転職するなら20代のうちがいいと思っています。 30歳前後になると、家庭を構えていたり、なかなか動きづらい状況にもなっているから。 大企業からベンチャーに転…

幸せは「欲」「過去」「他人」で測れる

ブログに少し書きましたが、感情について調査を進めています。 調査の主役はインターン生たちなのですが、中でも立命館大学大学院の中川耀介くんはとても優秀で、いつも助かっています。 彼の調査資料の中で、極めてシンプルかつわかりやすいものがあったの…

後輩に追い抜かれてもやってはいけないこと

日経スタイルの記事が更新されました。 style.nikkei.com かなり読んでいただいているみたいで何よりです。 弊社の最近の研究テーマとして「感情」にフォーカスしています。 中でも、嫉妬や妬みなどの感情について整理し、組織としての行動改善にどうつなげ…

Uber Eatsの報酬の仕組みはどうなっているのか

みなさん、Uber Eatsを利用したことあります? 街を歩いているとそこかしこを配達員の方が走っていて、かなり浸透している気がします。マクドナルドに行くと、配達員の方が必ず待機していますしね。 Uber Eatsの基本は出前の外部委託バージョンです。 出前だ…

会社はコンテンツやタレントを束ねるプラットフォームになる

2016年に出した「マンガでわかる いまどきの『出世学』」には、会社はプロジェクト化する、と書きました。 それから3年近くがたって、プロジェクトよりはプラットフォームの方がしっくりくるような気になっています。 なぜなら、プロジェクトは終わりがある…

経営層のあたりまえが会社の将来を決める

今の会社が今後伸びるかどうか、ということと、それが働いている人にとって幸せかどうか、はあまり関係しない、という風に感じています。 どんどん大きくなる会社で、従業員の生活は特に変わらない会社だってあります。 一方で、従業員を大事にしているけれ…

月刊金融ジャーナルに寄稿しました

いろいろな業界が激変していますが、金融業界はその筆頭格でしょう。 特に、2018年から2019年にかけて発表された、メガバンクを中心とした営業ノルマの廃止(正確には基準の変更)はその一つです。 そのことについて月刊金融ジャーナルという雑誌から寄稿を…

私の記事が10位までに2つランクインしました

かれこれ3年を超えた日経スタイルの連載ですが、2019年4月~7月の間によく読まれた記事のランキングが出ました。 style.nikkei.com おかげさまで私、平康慶浩の記事も、4位と7位に2つランクインしています。 「人事コンサルタント、平康慶浩さんの「プロが…

理念とか人材基準とかを意識しない経営者ほどあとでそれらにやられてしまう

「立ち上げたばかりの会社だからこそ、理念と人材基準(期待する能力や職務において譲れない軸)が必要だ」とつくづく思うのです。 多くの組織・人事についてのコンサルティングをする中で、そこのところを間違えておかしくなってしまっている会社をたくさん…

リア充キャリアな人がしんどさを感じるとき

素晴らしいキャリアの方々と話をしていて、あれ?と思うことがあります。 なんというか、すごく内向きになってしまっていて、こちらが励ましてもあまり励ましになっていないな、と感じられるときです。 なんかつらいことでもあったのかなぁ、と想像するので…

人事制度設計についてのノウハウを公開しています

最近、うちのスタッフがホームページをどんどん更新してくれています。 ちなみに私は別に指示してないです。 自発的行動って素敵。 で、気が付けばこんなページができていました。(リンクは画像の下にあります) 人事のノウハウ https://www.sele-vari.co.j…

給与の仕組みは大きく分けて4タイプになっている

style.nikkei.com 日経の記事ですが、人事制度寄りの内容にしました。 いつもだと怒られそうですが、キャリアの考え方にもからむので許してもらえたみたいです。 で、言いたいのは、毎年ほぼ確実に給与が増える「年功報酬」があたりまえの時代から、転職でき…

ダメ出しから始めるよりも良い育て方はある

旧いタイプの教え方に、まず自分なりの方法でやらせてみる、というものがあります。 そして結果がダメだったら修正しながら教えるというやり方です。 比較的年配の方にこの方法をとられる人が多いのではないでしょうか。 この方法は、教える側にメリットがあ…

給与の変化についての記事を書きました

style.nikkei.com 毎度の日経スタイル記事ですが、今回から次回にかけて給与の変化を書いています。 ぜひご一読ください。 平康慶浩(ひらやすよしひろ)

40才過ぎたら、自信は持っても自分の実力を信じないのが大事だと思う

成功するためには、根拠のない自信を持つのが大事だ、ということがいろんなところでいわれます。 錯覚資産についての話なんかも、そんな内容を含んでいますしね。 人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている 作者: ふろむだ 出版社/メーカ…

頭を使うということは、体を使うことだったりする

大学院で教えていたり、あるいは弊社の従業員に作業指示をしていたりするとき、課題を前にして悩んでいる姿をよく見かけます。 あるいは、出てきたアウトプット(レポートとかプレゼンテーション資料とか)の品質が足りなくて、修正を指示したときにも悩んで…

出世は専門職型へ

style.nikkei.com 今回の日経スタイルの記事は、少し人事制度寄りの話です。 責任が増えるから管理職になりたくない、という人が増えている中で、出世の基準も変わりつつあるというお話です。 よろしければご笑覧ください。 平康慶浩(ひらやすよしひろ)

会社の本音はどうすればわかる?

ダイバーシティとか働き方改革とか、変革が進んでいますが、本音のところはどうなんだろう? という記事を日経に書きました。 style.nikkei.com しばらくはこんな感じで、本音を知るための記事を書く予定。 次回は2週間後ですが、その際にはあらためてご紹介…

人事改革のシズル

シズル、という言葉をご存知でしょうか。 営業コンサルタントのエルマー・ホイラーさんが1930年代に提唱した概念だと言われていますが、私自身が知ったのは20年ほど前、はじめて飲食チェーンの人事制度設計を手掛けたタイミングでした。 原著は何度か邦訳も…

人事制度はただのルールなので嫌ってても仕方ない

日経スタイルの連載でこんな記事を書きました。 style.nikkei.com この記事を書こうと思ったきっかけは、記事の最初の方に書いているようなことが理由です。 なんで自分の会社の人事制度があたりまえだと思ってるの? という疑問です。 でも考えてみれば、世…

新卒で選ぶべき会社の軸は「安定」か「変化」か

採用媒体としてWantedlyを使ってみています。 わりと弊社にはマッチする媒体のようで、5月と6月にそれぞれ1名ずつ新規に採用する可能性が出てきました。 HR領域で専門性の高い人はほぼ見つからないのですが、ポテンシャルのある人材が散見されます。 そ…

今後の日経スタイル執筆予定

style.nikkei.com 毎度の日経スタイルなんですが、4月23日に更新されていました。 一応平成最後の更新ですが、特にそれについて何か言及しているわけでもありません。 そして令和最初の更新は、5月13日に予定しています。 で、そこからしばらく、こん…

キャリアのあがりについての話

隠居にあこがれる人が多いですよね。 けれどもそういうことができる時代ではなくなってきたなぁ、とも思ったので、そのことをいつもの日経スタイルの連載で書いてみました。 style.nikkei.com ちなみに私は隠居する気はないです。 中学生くらいのときに漠然…

就職課は学生に職業を紹介するにあたって倫理を持つべきだ

2016年に書いたこの記事をもとに、某著名ビジネス誌で取材を受けました。 style.nikkei.com 4月末くらいに掲載されるはずなんですが、令和を迎える現在、この時のデータはどうなっているのかとういう分析を踏まえた話をしました。 そこであらためて感じたの…