幸せは「欲」「過去」「他人」で測れる
ブログに少し書きましたが、感情について調査を進めています。
調査の主役はインターン生たちなのですが、中でも立命館大学大学院の中川耀介くんはとても優秀で、いつも助かっています。
彼の調査資料の中で、極めてシンプルかつわかりやすいものがあったのでご紹介します。
それは「幸せを測る要因」についてです。
出典はフランソワ・ルロールとクリストフ・アンドレの著書「感情力」です。
- 作者: フランソワルロール,クリストフアンドレ,Francois Lelord,Christophe Andr´e,高野優
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2005/08/01
- メディア: 単行本
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ルロールとアンドレは、幸せは引き算だと定義しています。
ポジティブな経験と、ネガティブな経験との引き算。
その差が少ないほど、人は幸せを感じると言います。
さて、これだけだったら「ふーん」で終わりますよね。
ルロールとアンドレが面白いのは、この差は3種類ある、と定義している点です。
第一の幸せは「今持っているもの」と「自分が欲しいもの」の差で決まります。
第二の幸せは「現在の状態」と「過去の一番良かった状態」の差で決まります。
第三の幸せは「自分が持っているもの」と「他人が持っているもの」で決まります。
この3つが掛け算されると、その人が今幸せを感じている度合いがわかるといいます。
「自分が欲しいもの」「過去の一番良かった状態」「他人が持っているもの」
この3つが今の私たちの幸せを決定しているというのです。
特にほしいものがなく、
毎日少しずつ生活が良くなっていて、
周りの人との差が小さい。
そんな状況が人にとって一番幸せを感じやすい、という計算がなりたちます。
欲と過去と他人。
それらが幸せを定義しているとすれば、人の行動の原動力もそこにあるのかもしれません。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)
※この記事は10月15日に配信した、セレクションアンドバリエーションのメルマガ記事を少し遅れて転載したものです。
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