あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

まじめな話と、雑感(よしなしごと)とがまじっているので、 カテゴリー別に読んでいただいた方が良いかもしれません。 検索エンジンから来られた方で、目当ての記事が見当たらない場合 左下の検索窓をご活用ください。

変化

「優秀に見えないのに出世した人」に学ぶ出世術

卒業基準と入学基準 「出世の判断基準」と「働き方の変化」 職場の「半径数メートル以内の視点」 「優秀な人」という誤解 入学基準を満たすために必要な行動 「仕事に人をあてがう」傾向 次に求められる仕事を考える 「出世の判断基準」と「働き方の変化」 …

企業が奨学金に対して積極的になる社会になるといいなぁ

今日は人事やマネジメントなどとは全く異なる話です。ちょっと関わるかもですが。 今日たまたま、娘の高校で給付型奨学金についての案内が来たらしく見せてもらったんです。 要約すると、高校1年生を対象として、高校卒業あるいは国公立大学卒業までの期間(…

翻訳家としての人事コンサルタント

コンサルタントをしていると、1回だけのご縁のお客様と、長く続くお客様とに分かれることを経験します。 そうして人事コンサルタントとして長くお付き合いさせていただいているお客様について考えてみると、求められてきた機能のひとつに「翻訳」があったよ…

世帯はどうなるんだろう

最近歴史を勉強しています。 といっても、自分探しをするとかではなく、現在を形成している世の中の構造を理解するための戦前から戦後にかけての歴史です。 これが面白いし、また意外な影響も見えてきます。 一例として1980年代に「核家族化」が進んだという…

健康経営セミナーを開催します

健康経営が重要視されつつある昨今。 弊社でもこんな取り組みをしていたりします。 様々な企業の動向を分析し、あるべき健康経営のスタイルを踏まえた提言セミナーを開催します。 健康経営セミナー: 高パフォーマンス発揮のための社内改革 健康経営セミナー…

赤とんぼに思うこと

赤トンボが飛ぶようになりましたね。 先日、新しいお客様との顔合わせのため、スタッフと一緒に車で往訪してきたのですが、広い野原の信号待ちで、フロントガラスの向こうをついと横切ってゆきました。 一度気づくと、あらためて目につくことが増えます。 今…

日本企業がジョブ型に移行するための2つの課題

登壇している経営大学院で「ジョブ型の人事制度は自社にも適用されると思うか」という質問をなげかけてみました。 結果は半々。 大企業に勤めている方が多いということもあるかもしれません。 中でも興味深い意見がありました。 「うちの経営陣はメンバーシ…

維持と創造を繰り返すマーケットキャリア

コロナの後の企業経営では、企業業績の上げ方と、それに伴う人のマネジメントが変わるだろうと予測されます。 まず企業業績の上げ方という意味では、維持のための活動と、創造のための活動との違いが意識されるようになると思っています。 そして、それぞれ…

ノーレイティングの制度設計の実際を寄稿しました

月刊人事マネジメントという人事の専門誌がありますが、こちらに新しい特集記事を寄稿しました。 タイトルはそのものずばり。 HRガイド:ノーレイティングの導入 ~うまくいく制度設計と組織運用のコツ~ www.busi-pub.com 案外、ノーレイティングの制度構…

クローズコンタクトではコミュニケーションより対価が重要になる

ソーシャルディスタンスの必要性が求められる中、これまで以上に、密接な関係作りが重要視されてゆくと思っています。 ほとんどの人たちとは一定距離を持ってつきあうけれど、良く知り合っている人とは密接な距離で付き合っていくことです。 ただ、それはハ…

日本ではなぜ玉虫色の仕組みが好まれるのか

本業の順調さ&多忙さを理由にして1年以上逃げていた新刊執筆から、とうとう逃げられなくなりました。 日経スタイルの連載記事もたまっていて、それらを加工して本を書くのでもよい、とは言われたのですが芸がない。 で、コロナショックの最中ということもあ…

コロナショックがもたらす企業人事をどう乗り越えるか

コロナショックの中、リストラについて書いている記事が増えています。 中でもこの記事とか面白いです。 president.jp リストラに対抗する手段を3つ記していて、その視点が面白い。 特に3つ目はなるほど、と思わせるのでぜひご一読を。 (ちなみに著者の方…

社長の私が、採用面接するのをやめました

小さい会社はどこでもそうだと思うんですが、弊社でも採用時の面接は私が行っていました。 もちろん、最初は私一人しかいませんからそりゃ当然。 二人目の採用も、三人目の採用も、四人目も、五人目も、そのつぎも。 みんな私が採用面接をしてきました。 こ…

習熟と関係性のあり方が変化しつつある

仕事というものは慣れることで見に着くものだ、と考えられていた時代が長かったのではないでしょうか。 どんな仕事も繰り返していけば勘所がわかってきます。失敗と成功を繰り返し、人は技術を身に着けてゆくのです。 やがて習熟の速度がどんどん早まってい…

若い人にそんなに払う必要ない……のかな?

常識が変わっていく時代になっていますよね。 働き方や働かせ方もそうですが、給与についてもそう感じます。 たとえば「その仕事にそんなに払う必要ない」という声は、人事制度設計の場面でよく聞きます。比較的単純な事務作業を担当する人たちについて、給…

ポジティブもどきって多いよね

今回も日経スタイルの連載を更新しました。 言いたいことは 「他人の意見をバズらせて共感を得るより、一人ででも行動しよう」 ということです。 style.nikkei.com 他人の意見を広めている間は、実は変化に納得してない状態です。 決してやってはいけないの…

再雇用者の不満も二種類あるなぁとあらためて気づきました

以前から感じていたのですが、60才で再雇用された方々の不満には2種類あります。 第一の不満は、仕事が同じなのに給与を下げられて納得がいかない、というものです。 このことに対して、同一労働同一賃金を強制する仕組みが適用されます。 パートタイム・有…

世界と自分との間にある見えないなにかが知能である

三宅 陽一郎さんの著作を読みました。 2016年に上梓された「人工知能の作り方 ――「おもしろい」ゲームAIはいかにして動くのか」という本です。 人工知能の作り方 ――「おもしろい」ゲームAIはいかにして動くのか 作者:三宅 陽一郎 出版社/メーカー: 技術評論…

プレジデント1月号で年収格差についてのインタビューを受けました

プレジデント1月号の特集は「日本人の給料、貯金、家、年金」というものでした。 だいたいこういう記事の時には私にお声がかかります。 今回もしっかりインタビューを受けました。受けたのはまあ12月なんですが。 www.president.co.jp WEBからは見られない…

今度は定年の恐怖について書きました

毎度おなじみ日経スタイルですが、定年について書きました。 style.nikkei.com おかげさまでかなり読んでいただいているようです。 ちなみにこの記事で引用したアマンダ・リプリーさんの著書はこちらです。 生き残る判断生き残れない行動 (ちくま文庫) 作者:…

使えない中年社員 についての取材を受けました

扶桑社のSPAという雑誌の、12月10日発売号向け記事で取材を受けました。 雑誌には複数のコメントが掲載されているのですが、その一部がWEBに抜粋されていたのでご紹介します。 nikkan-spa.jp お伝えしたかったのは以下の点。 「意思決定をするトップが従来の…

相対評価は2:6:2から1:7:2へ

評価制度運用で相対評価が使われることが多いのですが、その常識が変わりつつあります。 一般的には、働かないアリが生まれる理屈にあわせて2:6:2、の正規分布が良く使われます。 けれども、この比率はヒトの評価にはあまり向いていない、ということが…

1000万円の新人はどう「優秀」なのか

新人採用の市場に、求人倍率以外の要素が含まれるようになってきました。 でもまあそれはあたりまえで、そもそも値段が変わらないほうがおかしかったわけです。 1000万円というキャッチーさもふまえ、こんな記事を書きました。 style.nikkei.com 記事の内容…

優秀な若手がやめる理由のひとつ

日経スタイルの連載で、若手の離職について言及しました。 style.nikkei.com 実際問題、最初に転職するなら20代のうちがいいと思っています。 30歳前後になると、家庭を構えていたり、なかなか動きづらい状況にもなっているから。 大企業からベンチャーに転…

給与の仕組みは大きく分けて4タイプになっている

style.nikkei.com 日経の記事ですが、人事制度寄りの内容にしました。 いつもだと怒られそうですが、キャリアの考え方にもからむので許してもらえたみたいです。 で、言いたいのは、毎年ほぼ確実に給与が増える「年功報酬」があたりまえの時代から、転職でき…

給与の変化についての記事を書きました

style.nikkei.com 毎度の日経スタイル記事ですが、今回から次回にかけて給与の変化を書いています。 ぜひご一読ください。 平康慶浩(ひらやすよしひろ)

出世は専門職型へ

style.nikkei.com 今回の日経スタイルの記事は、少し人事制度寄りの話です。 責任が増えるから管理職になりたくない、という人が増えている中で、出世の基準も変わりつつあるというお話です。 よろしければご笑覧ください。 平康慶浩(ひらやすよしひろ)

「未来の教室」広島の最終報告会をオープンに開催します!

立命館大学東京キャンパスを中心として、経産省からの受託事業として進めてきた「未来の教室」チェンジ・メイカー育成プログラムの最終報告会を広島で開催することが決まりました。 日時と場所は下記です。 2月2日(土)14時~16時 広島県民文化センター5階 …

会ってみたい人たちと行動をあわせていく

プライベートで話が合うのって、自分の年令を中心にだいたいプラスマイナス10%じゃないかなぁ、と思っています。 私の場合だと、2019年1月現在で49才なので、44才~54才がメイン。 年を取るほどに話が合う年令は広がる気がします。 10代の頃とか、2学年離れ…

タレント・マネジメントの本質は人が辞める前提

ご存知の方もいらっしゃいますが、私はセレクションアンドバリエーションの代表以外に、二つの団体の理事もつとめています。 そのひとつが特定非営利活動法人の人事コンサルタント協会。 人事コンサルタント協会は人事の専門家育成を支援します 先日12月8日…