あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

まじめな話と、雑感(よしなしごと)とがまじっているので、 カテゴリー別に読んでいただいた方が良いかもしれません。 検索エンジンから来られた方で、目当ての記事が見当たらない場合 左下の検索窓をご活用ください。

評価制度

ジョブ型人事導入講座2:職務等級制度を導入しても「ジョブ型」にならないことは多々あります

メンバーシップ型人事の本質は年次管理と年功序列 職務等級制度に変えたけれど年功が残ってしまった例も多い 数千円の昇給差にショックを受けてきた今の50代以上世代 メンバーシップ型人事の本質は年次管理と年功序列 中途採用の目的が変わっているから、人…

タレントマネジメントシステムには新しい評価報酬制度が必要

タレントマネジメントってなに? タレントマネジメントを支援するHR-TECHシステムが普及しています。 「うちも●●●●を導入しました。これからはタレントマネジメントですね」 という声をクライアントからよく聞くようになりました。 タレントパレット、カオナ…

従業員の成長と昇給とを連動させる仕組み

つい先日のことですが、長年顧問をさせていただいている会社から、新規事業向けの人事制度構築を依頼されました。 2020年の半ばから試行しはじめていているそのビジネスは、担当する従業員5名未満で、まだ単月黒字にもなっていません。 けれども、業界的には…

高額給与の支払い方コンサルティング

人事コンサルティングの依頼として、「高額給与の支払い方」についての相談が増えてきました。 対象となる職種は主に2種類。 エンジニア系採用と経営幹部採用です。 エンジニアを採用したいという理由は、大ぐくりでいえばDX(デジタルトランスフォーメーシ…

派遣会社向け「派遣社員評価方法」のセミナー開催します

派遣会社向けのセミナーを開催します。 www.sele-vari.co.jp 切り口は「派遣した社員をどう評価すれば、いきなり仕事をぶっちせず、お客様からの信頼を得るような働き方を促進できるか」というもの。 弊社実績をもとに、40分のウェビナーにて開催します。 先…

結果を評価するより期待を示したほうがいいよね

style.nikkei.com 日経スタイルの3月26日更新分では、評価を受ける側としての、人事評価の使い方を書きました。 最近特に、結果を評価することの意義が低下しつつあります。 そもそも、結果を示されてからだとどうしようもないですしね。 そして会社としても…

あらためて人事評価を考えてみる

今週の日経スタイルでは、あえて人事評価の原点に戻ってみました。 というのも、ここ数年、昇給額がしっかり増えつつあるからです。 style.nikkei.com 詳細は上記の記事にグラフで示していますが、例えば建設業だと8000円以上が平均昇給額になっていたりしま…

目標管理制度は使い方で変わる

今回の日経スタイルの記事は、目標管理制度の運用についてのお話です。 style.nikkei.com 日本ではおおよそ8割以上の会社に導入されていると言われる目標管理制度ですが、不満を言うよりもうまく使いこなそう、という話ですので、ぜひご一読を。 平康慶浩(…

ついついはまってしまう人事のワナ

人事コンサルティングを20年以上続けてきている僕自身も、ついついはまってしまう人事のワナがある。 それはクライアントの経営課題に対して、既存の人事マネジメントのフレームを「無批判に」適用してしまうことだ。 先日もあるクライアントから相談された…

人事評価者検定が無料で受講できます

僕が理事をしている、特定非営利活動法人 人事コンサルタント協会で、無料のeラーニングを始めた。 それも、人事評価者として覚えておくべき知識のついての検定付だ。 hrm-consultant.or.jp 基本的に理事長の各務さんが説明しているけれど、僕も15分ほど話…

人事評価をAIがする時代:日立のニュースリリースから読み解いてみる

このスマホ画面がなにかわかるだろうか。 ※日立のプレスリリースより引用。 http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2016/06/0627.html ニュースリリースを時系列で読み解くと、興味深いことがわかる。 2006年 日立製作所の中央研究所でウェアラブルセン…

売上を10倍にした人事戦略

僕の人事コンサルタントとしてのキャリアは、今年でだいたい20年になる。 その間、多くのクライアントを支援してきたけれど、中でも特に記憶に残る一社がある。 まだ外資系コンサルティングファームにいた頃。某都銀からの紹介案件がマネジャー会議に持ち込…

マネジメントアセスメント(多面評価)はじめました

セレクションアンドバリエーションとして、新しいサービスをリリースすることになった。 詳細は以下のリンクを見てほしい。 お伝えしたいことは上記のページにすべて記載しているのだけれど、要はこういうことだ。 管理職に、自発的に改善を促すためのツール…

やっぱり、出世する人は……

今日も、とある組織の昇進面接官をしてきた。 毎年恒例なせいか、なんとなく受験者側に質問のノウハウがバレだしている気もする。 たとえば、質問をした瞬間に「キター!(^^)!」みたいな表情をする人がいたりして。そこからすっごく流暢に答えが出てきて、うーん…

大人なのに、公正な評価に不満を言う人たち

人事コンサルタントは「評価が公正じゃない」というクライアントの不満をひんぱんに聞く。 新しい制度をつくる際に、今の制度の問題点として聞く。 ちなみに、公平と公正は違う。公平、と言ってしまうと、みんな同じだけの評価になってしまう。それじゃあ評…

ビンゴゲームが意外に従業員満足度に貢献する件

ある会社で、ビンゴゲームを報酬にリンクさせてみたら、なぜか離職率が下がった。 その会社では、もちろん評価制度はちゃんと運用していた。 ルーチン業務をしている人に対してはチェックリスト形式。 企画系業務をしている人に対しては、目標管理制度。 そ…

「落ちているごみを拾える人」をどう育てるのか

お店を出しているあるクライアント先で、アルバイトの評価の仕組みを設計した。 そのとき議論になったのが「落ちているごみを拾えるかどうか」だった。 組織の中で使う評価の仕組みを作っていると、評価されなければ人は何もしないんじゃないか、と錯覚して…

僕が考える人事制度の本質(2014年10月13日版)

「変化の時には本質に手の届く人が出世する」 と言う言葉を本に書いた。 出世する人は人事評価を気にしない (日経プレミアシリーズ) 作者: 平康慶浩 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社 発売日: 2014/10/09 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る じ…

職務給の導入は年功賃金の廃止よりももっと重い問題を抱えている

日立が職務給を導入する。 <年功賃金廃止>世界企業は続々改革…日本型脱却は難しい?(毎日新聞) - Y!ニュース <年功賃金廃止>世界企業は続々改革…日本型脱却は難しい? (毎日新聞) - Yahoo!ニュース メディアはいずれも「年功賃金廃止」とかって論じ…

目標管理制度が失敗する意外な理由

僕は普通の目標管理制度については否定的だけれど、それが必要な場合がある、ということはわかっている。 ちなみに、目標管理制度を見直す方法については、以前「月刊人事マネジメント」と言う雑誌にこんな記事を書いた。 目標管理制度のカスタマイズ ~シン…

社員が少ないからと言って人事制度設計は簡単じゃない

100人以下の会社で人事制度設計を頼まれることがあるが、僕はコンサルティングにかかる費用を値引きすることはない。 なぜかといえば、人数が少ないからこそ、制度設計が大変なことが多いからだ。 たとえば100人の会社と1000人の会社があるとしよう。 人事制…

人事評価制度改革についての個別無料相談会を実施しています

セレクションアンドバリエーションでは、毎月2日間にわたって、人事評価制度についての個別無料相談会を実施しています。 開催場所は大阪北ヤードにある、グランフロント北館7階、ナレッジサロンにて。 1社につき1時間をフルに使って、様々なご相談にお…

インセンティブの仕組みの本質

人を動かすための仕組みに、インセンティブ、がある。 「インセンティブ設計の経済学」伊藤秀史・小佐野広(2003)勁草書房、によれば、広い意味での「インセンティブとは『やる気を起こさせるもの』『アメの期待とムチの恐れとを与えて、行動へと駆り立てる…