あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

まじめな話と、雑感(よしなしごと)とがまじっているので、 カテゴリー別に読んでいただいた方が良いかもしれません。 検索エンジンから来られた方で、目当ての記事が見当たらない場合 左下の検索窓をご活用ください。

自己啓発

キャリアの勇気をもらえる英語教育本

英語がまだまだ使いこなせていない私ですが、ときおり思い出したように英語の勉強をします。 先日も何人もの友人・知人が賞賛している本があって、やっぱり英語力をもう少し挙げなきゃな、と思い手に取ってみました。 手に取ったというか、kindleで買ったん…

ポジティブもどきって多いよね

今回も日経スタイルの連載を更新しました。 言いたいことは 「他人の意見をバズらせて共感を得るより、一人ででも行動しよう」 ということです。 style.nikkei.com 他人の意見を広めている間は、実は変化に納得してない状態です。 決してやってはいけないの…

部長以上の役割は課長とどう違う?

以前、「担当者」「係長」「課長」それぞれの役職に違いがあるという話をしました。 hirayasu.hatenablog.com 今回はその上の部長とか役員についてもそんな「一言でいうと」どうなるのか、ということを整理してみたいと思います。 ちなみに前回、 「担当者」…

これからの教育トレンドは「大人の性格教育」だと思ってる

僕は本業以外にもいくつかの活動をやっている。そのひとつが、一般社団法人高度人材養成機構というものだ。 で、この組織で先日、こんな提言を発表した。 人生100年時代における人材流動性を高める取り組みについての提言 www.koudojinzai.com リンクの先に…

没頭できることで人生を過ごそう

今回の日経スタイル記事へのアクセスがなかなか好調らしい。 style.nikkei.com 働くこととストレスとの関わりについて論じた内容だ。 で、結論としては、ワークアズライフの礼賛という、まあ私なりのポジショントーク。 私はどうもワークとライフとをバラン…

主語を考えて論理を示す

決断力、説明力ときて、今度は論理力。 それが今回の日経スタイルの連載だ。 style.nikkei.com 今回の記事で伝えたいことは、主語によって論理の筋道は変わるということ。 それはたとえばある人にとって正しいことが、別の人にとって最悪の選択になる場合も…

汎用スキルを持つと汎用品ではなくなるということ

人生100年時代だからこそ、若いころから自分が手に入れるスキルを客観視できるようになった方が良い。 今週火曜日に日経スタイル にアップした記事はそういった内容だ。 style.nikkei.com ごく簡単に言えば、10年後にも求められる人材になるために、自分のス…

「高度人材」というキーワードのむずかしさ

今日も日経スタイルの連載記事がアップされた。 style.nikkei.com こうして多くの人の目に触れる記事を書いていて思うのは、キーワードの難しさだ。 今回の記事は、「高度人材」と「企業戦士」とを対比させている。 そのどちらがより優れている、ということ…

成功するのに経験は必要なのか

日経スタイルで、「出世する人は人事評価を気にしない」のその次になるような意見を書きました。 style.nikkei.com 言いたいことは、端的に言えばこういうこと。 「費やす時間が長ければ成功するのであれば、定年退職した人が転職や起業をすればより成功しや…

僕自身のキャリアもそろそろ見直す時期に来ている

日経スタイルの記事が更新された。 一応、これが年内最後だ。年明けは1月9日かららしい。 style.nikkei.com ざっくり要点を言えば、一生同じ会社に勤務するにしても、転職を繰り返すにしても、5年から10年おきくらいでキャリアの転換を考えた方が良い、…

「俺にもくれ」理論でキャリアを良くする

高度人材養成機構のセミナーで、三好秀和理事長が「給与や年金以外に月10万円かせげるようになれば人生は変わる」ということを話した。 それが50代とか60代の方々にはわりと刺さったみたいで、具体的な方法の検討を進めたりもする。 自分を変えるための取り…

hontoというサイトにオススメ本の書評を書きました

機会をいただき、hontoというサイトで書評を書いた。 honto.jp 人生100年時代は確実に来ていて、僕たちは人生そのものを見直す時期に来ている。 不安を感じずただゆったりと過ごす、という生き方がとてもぜいたくなものになってゆく。 戦わなければ、安心は…

働くことの「御恩と奉公」の幻想はまだ残っている

style.nikkei.com 毎度おなじみ日経スタイルの連載。 最近は、人生100年時代構想に基づいた内容を書いている。 要点をかいつまんでいえば、会社側としてや「雇用」している時点で従業員に対して「御恩」を与えている気分になっている。 だからといって、…

「分業」の仕組みにのっかってる限りプロフェッショナルにはなれない

「分業」の仕組みにのっかってる限りプロフェッショナルにはなれない。 そんな話を、日経スタイルの連載原稿で書いて、さっき送った。 考えてみれば、分業とはフレデリック・テイラーの科学的管理法以来の、経営学の理論だ。 それは、働く個人のキャリアの観…

管理職になりたくないというのはアリだけど

style.nikkei.com 毎度おなじみ日経スタイル記事の更新。 要は、「管理」なんて覚える必要はなくて、人をやる気にさせて巻き込んででかいことを成し遂げる「エンパワーメント」を覚えようということ。 それが組織を動かすということだから。 事務手続きとか…

自責と他責の生み出す効果

日経スタイルの記事を更新した。 今回は少し毛色が違う話だ。 style.nikkei.com さくっと読めると思うし、まあそれなりにみんな「そうそう」と思える話だと思うので、ぜひ読んでみてほしい。 平康慶浩(ひらやすよしひろ)

「可愛い部下」が「強力なライバル」になる

style.nikkei.com 今回も無事に記事が更新された。 この中に記載した昇進推薦者の変化は、卒業基準から入学基準への変化ということ。 現場の感覚で言えば「可愛い部下」を引き上げることができなくなっているということだ。 それは会社にとって大きなメリッ…

東洋経済オンラインでも連載しています

東洋経済オンラインというサイトでも、リンクのような連載が始まった。 toyokeizai.net 基本的には、2月にかんき出版から上梓した「課長1年目の教科書」からの抜粋なのだけれど、多少アレンジがされていて読みやすくなっている感じ。 第1回更新が4月11日で、…

コーチングをうまくできない人が覚えておいた方がいいたった1つのコツ

コーチングという手法はもうかなり一般的になっていて、グーグルで検索をかけるだけで580万件とかヒットしたりする。 コーチングの手法をごく簡単に説明すれば、それは3段階の手順にわけられる。 第一に、傾聴すること。 すべての人間に個性があり、理解が…

「課長1年目の教科書」一部紹介

2月16日(2016年の今年)に、新刊を上梓することになった。 「課長1年目の教科書 ~組織を動かす4つの力と出世のルール」 という本だ。 ちなみにアマゾンにももう掲載されている。 課長1年目の教科書 作者: 平康慶浩 出版社/メーカー: かんき出版 発売日: …

起業は学生のうちに経験しておいたほうがいい

起業はいつでもできるけれど、最適なタイミングはいつか、と聞かれたら僕は学生時代だと答える。 先月、立命館大学大学院の企業ファイナンスの講義にゲストスピーカーとして招かれ、ファイナンスで得た資金の用途としての人事マネジメントのあり方について話…

ライフイベントと収入のギャップをどう埋めるべきか

報酬制度がライフイベントと関係なくなって久しい。 新卒採用で終身雇用という会社では、会社側がライフイベントを意識した人事の仕組みを用意していた。 多くの人が結婚する年齢あたりで役職に就く。役職に就くと給与が増える。 結婚すると家族手当が出る。…

管理職がどれくらい減ったかをグラフで確認してみた

課長になれる人が減っている、ということは良く言われるし、データでも確認されている。 名ばかり管理職のような、名目的な管理職が減るのはいいことだ。 でも実際のところでいえば、やっぱり年功「昇格」が減っていることが大きな原因だろう。 年功「昇給」…

年功昇給がどれくらい減ったかをグラフで確認してみた

年功昇給といわれるものがなくなりつつある、と言う話は僕たち人事業界の人間にとってはあたりまえのことなんだけれど、それを示す公的なデータがないものかと考えてみた。 で、困ったときの賃金構造基本統計調査、ということで、2001年~2014年までの全デー…

僕が叱られずに褒められて人生が変わった出来事

リーダーシップやマネジメントについて大勢の前で話すとき、たまに話す逸話がある。 それは僕自身が経験したことだ。 あきらかに失敗したときに、上司に言われた言葉がある。その言葉をかけられてから「しばらくして」、僕は変わることができた。 僕が20台後…

上司を飲みに誘って、同僚や部下とは会議をしよう

先日のセミナー登壇時に話したことを書いてみる。 その日のセミナー終了後のアンケートは、いつものように高い点数をいただけたのだけれど、さらにフリーコメント欄に「感動しました!」「10年前に聞けていればもっと良かった」などの意見をいただけた。 毎…

結晶性能力を伸ばそう

年を取ってくると、記憶力は落ちるし、集中力だって長くは続かなくなる。 でも、年を取ると総合的な判断ができるようになるし、応用だってきく。 このあたりの実感は、ちゃんと研究がされていて多くの論文がある。 それらをもとに、ビジネスパーソン向けにわ…

天職は「作業」で考えればわかりやすい

そういえばときどき「天職」と言う言葉を使った文章に出会う。 んじゃ、天職ってなんだろう、と思って検索してみた。 そしてこんな文章に出会った。 「天職とは「天」から与えられた「職業」と書きます。“それをするために生まれてきた”ものであり、それゆえ…

SNSで知り合いを増やしてもムダだということを教えてくれる本

ネットワーク論はまだまだ研究途上の学問なんだろうと思う。 たとえば、SNSがどういうものか、ということを論じてはいるけれど、SNSがどんな影響を及ぼすのか、ということについては語っていないからだ。 その意味で良い本を見つけた。 なぜ3人いると…

ソーシャルスキル育成の指針

今日紹介したい論文は、「ソーシャル・スキルの育成」(2012、松本有貴、山崎勝之)というものだ。 最初に断っておかないといけないが、この記事の最後にネタばらしをする。 ばらした内容を見て「なるほど」と思う人もいるだろうけれど、「なんだこれは」と…