あしたの人事の話をしよう

人事コンサルタント 平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

まじめな話と、雑感(よしなしごと)とがまじっているので、 カテゴリー別に読んでいただいた方が良いかもしれません。 検索エンジンから来られた方で、目当ての記事が見当たらない場合 左下の検索窓をご活用ください。

独立に向いている資質を書いてみた

日経スタイルの記事の更新だ。

style.nikkei.com

 

出世のカラクリ、と題しているけれど、今回は社外に出て出世するパターンとして、

独立をテーマにしてみた。

 

万人に進められることではないけれど、独立は十分に選択肢になると思う。

それに、最近独立してまた就職するタイプのキャリアも見るようになった。

直近で知り合った方は、独立して2千万円の売り上げまでは実現したけれど、そこからなかなか伸びないので、年収1500万円くらいで再就職するということだった。

それはそれで十分ありだと思う。

 

独立を経験すると、自分自身をかなり客観的に見られるようになる。

不安とは隣りあわせだけれど、それを心地よく思えるかどうか。

 

重ねて、万人に勧めることはできない。

 

けれども、組織の中で閉塞感を感じているのなら、選択肢として考えてみてはいかがだろうか。

 

 

平康慶浩(ひらやすよしひろ)

 

 

 

「手取りが減るから課長になりたくない」は死語になる

日経スタイルの連載で、大きな常識の変化を書いた。

 

style.nikkei.com

 

「手取りが減るから課長になりたくありません」という言葉が使われなくなっていくだろう、ということだ。

 

複数の省庁を巻き込んだ働き方改革の進み具合は素晴らしく、現実に残業は大きく減っている。

だから、課長にならなきゃ年収が増えない時代は目の前にある。

 

もちろん、働いた分だけちゃんと残業代を支払う会社も同時に増えているので、会社によっては残業時間が減るけれど手取りが増えている、という場合もあるだろう。

けれどもそれも時間の問題だ。

経営者側が本当に生産性向上に投資を始めたら、残業をすること自体を認めなくなるからだ。せっかく投資してるのにそれを無視する従業員がいたとしたら、それは腹立たしいことでしかない、と経営者は考える。

だからまっとうな会社は残業ゼロに向かって進むだろう。

 

その後のストーリーも想像できる。

人事制度的には、多分、給与の底上げが必要になる。

なぜなら、残業代が支払われる前提で給与水準を設定していた企業も多いからだ。

たとえば典型的な居酒屋チェーンでは、残業40時間でまっとうな給与水準になるように設計していたりする。

しかしこの40時間分がそのままパートタイマーに置き換わる可能性もある。

そうして残業代のない定額の給与だけが支払われることになる。

 

それは、生活にちょっと困るくらいの水準なのだ。

 

店長になればそれなりの給与水準になる。しかしその前段階では、残業して頑張るか、あるいは店長を目指さないといけないような給与水準に「あえて」設定していたりするからだ。

 

それらの仕組みが崩れていく。

だから「給与の底上げが必要になる」のだけれど、実際に全ての会社がそうするかどうかはまだわからない。

おそらく、だけれど、底上げする会社としない会社に二分されてゆくだろう。

きっちりと生産性を高めて儲けられる会社は底上げをするだろうし、惰性のビジネスしかできていない会社は底上げができないだろう。

 

働き方改革は、儲けられる会社とそうでない会社の峻別をすすめる。

 

働く私たちは今まで以上に、会社との付き合い方をシビアに考えていかないといけないだろう。

 

 

平康慶浩(ひらやすよしひろ)