優秀になって自由を手に入れたい君へ(1)
昨年末に出した本では「できる人」になるための方法を書きました。
それは会社の中の人事制度と言うルールの中で効率的な努力をするための方法です。
「できる人」というのは、「会社のルールにあわせて自分を変えることができる人」ということでもあるからです。
さて、前回記事
レモンマーケット論(4):元気な社会を実現するための労働市場のあり方 - あしたの人事の話をしよう
で「優秀な人」と「できる人」をこう書きました。
「広い意味で言う優秀さとは、現状を変える力です。
生まれながらの自分を覆う現状を変える力です。
そのことと、会社の中で出世する力とは異なるものです。
拙著でも書きましたが、会社の中で出世する人は優秀な人、というわけではありません。
『できる人』が上がっていきます。それは、能力が高い人だけではなく、会社と言う組織の環境にあわせて自分を適応させることができている人です。だから、『できる人』なのです。」
今回から何回かにわけて、「優秀な人」とはどういう人なのか。そうなるためにはどうすればよいのか、を書きたいと思います。
相変わらず私自身の脳外ストレージというか備忘録として書いているので、暴論はご容赦を。
まず「優秀な人」と「できる人」との関係をマトリクスで見てみましょう。
優秀とはどういうことか、という定義はおいといて、社会人にはおおざっぱに四種類のタイプがある、と仮定できます。
そして誰しもが右上の象限「優秀で仕事ができる人」を目指すわけです。
しかしこんな反論もあるかもしれません。
「誰もができる人や優秀な人を目指すわけじゃないよ」
じゃあ、このマトリクスの中身をこう変えてみましょう。
優秀で仕事ができる人、にはなりたくないと思う人も、「お金も自由もある人」にはなりたいでしょう。
だから、仕事ができる=お金をたくさんもらっている。
優秀だ=自由がある、と定義します。
ちなみになぜ仕事ができるようになると、お金をたくさんもらえるようになるのか、ということについては、拙著を読んでみてください。
さて、優秀だから自由になるのか、自由に生きているからその人は優秀なのか、というと混乱しますね。
「俺は自分ことを優秀だと思っているけれど、なかなか認められないし、自由でもないよ」
そういう人がいることでしょう。
残念ながら「あなたは今は優秀じゃなくなっているんです」と答えざるを得ません。
上記の前提から、優秀な人は自由になっているはずだからです。
だから、今自由になっていないのであれば、あなたは優秀ではない。それが当記事の仮定に基づく結論になります。
また、自由とはなにかということですが、自分の好きに使える時間が有り余っていること、が自由ではない。それだと働かずにすねをかじっている人が優秀だ、ということになってしまいます。
上記にも前回記事を引用しましたが、もう一度書いてみましょう。
「広い意味で言う優秀さとは、現状を変える力です。
生まれながらの自分を覆う現状を変える力です。」
この「優秀さ」、を「自由」に変えてみたものが、自由の定義だと考えています。
つまり、与えられた環境を変える力を持っていることが自由、です。
「うっかり一生年収300万円の会社に入ってしまった君へ」ではこのマトリクスの上に向かう努力を示しました。
これはお金を手に入れるための方法でもありますが、環境にあ
わせて自分を変えるための方法と考え方でもあります。
つまり、環境にあわせて自分を変えられる人ができる人、ということです。
(余談ですが拙著には「年収300万円」と書いてますが、上記のマトリクスからもわかるように、高い年収の方にも適用できる方法を書いています。)
今回からの記事では、右側に向かう努力を示したいと思います。
与えられた環境を変えるにはどうすればいいのか。
キーワードは「論理」と「行動」と「学習」です。
更新はのんびりになるかもしれませんが、気長にお待ちください。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)