僕自身のキャリアもそろそろ見直す時期に来ている
日経スタイルの記事が更新された。
一応、これが年内最後だ。年明けは1月9日かららしい。
ざっくり要点を言えば、一生同じ会社に勤務するにしても、転職を繰り返すにしても、5年から10年おきくらいでキャリアの転換を考えた方が良い、というお話。
これは実は僕自身にも当てはまると考えている。
僕は独立して6年ほどになるが、その間、人事制度設計を本業としながら、SMBCコンサルティングで研修講師をしたり、グロービス大学院で授業を受け持ったり、色々な本を書いたりしてきた。
それらはすべて、独立を成功させるための道筋であり、それが僕の独立後のキャリアになってきた。
そして、そろそろターニングポイントに来ている。
僕が活躍する状態から、僕の会社の従業員たちに活躍してもらう状態への転換だ。
考えるまでもなく、多くの成功している企業は、社長自身だけでなく、従業員たちの活躍によって成功している。
いつまでも社長が前面に出るのではなく、次の世代に活躍してもらえるようにして、称賛や報償を得られるようにしなければいけない。
そのあたりを来年は一気に推し進めようと思っている。
独立した後にもキャリアはある。
キャリアとはそもそもわだちの事だから、人が歩んだ後には必ずキャリアが残っているからだ。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)
「俺にもくれ」理論でキャリアを良くする
高度人材養成機構のセミナーで、三好秀和理事長が「給与や年金以外に月10万円かせげるようになれば人生は変わる」ということを話した。
それが50代とか60代の方々にはわりと刺さったみたいで、具体的な方法の検討を進めたりもする。
自分を変えるための取り組みは、結局のところ「うまくやっている人」を手本にして「俺にもくれ」と思わせる方が手っ取り早い。
「こうすればいいよ」「こう考えた方がいいよ」みたいな話は、「出来ている人」には刺さる。けれども、出来ていない人には「はいはい、偉そうにいいやがって、うるさいんだよ」というように否定的に受け止められてしまう。
そりゃそうだ。
だって、わかっているけれどできていない、のだから。
タバコは体に悪い。知ってる。けれどもイライラすると手が伸びる。
もう少し本を読んだ方がいい。でも読んだからと言ってすぐに効果が出るわけでもなし。それよりスマホでゲームしてる方が気晴らしになる。
僕も「2ランク上の上司の視点を持とう」とか「仕事を指示されたらすぐに聞き返そう」とか、いろいろなノウハウや考え方を本や日経の連載とかに書いた。
けれどもそれらのほとんどは流されるように消費されるだけだ。
たまに、ごく一部の人たちを成長させ変革させるのが精いっぱいだ。
大多数の人たちを変革し、成長させるためには、「教える」ことは非効率だ。
それよりも「なんかうまくやってる奴がいる」「なんだそれくらいでできるのか」「じゃあ俺にもくれよ」という3段論法で、変革と成長に誘った方がいい。
これが僕が定義した「俺にもくれ」理論だ。
その「うまいこと」のひとつとして、月10万円くらいが楽して手に入る、というのがちょうどいいのだろう。
そして10万円くらいなら、今はいろいろと選択肢が増えている。せどり的な方法もあれば、webでスポット的な仕事をマッチングさせるようなものもある。
会社から給与をもらいながらも、副業や複業をする人も増えるだろう。
だからこそ「うまくやってる奴」を見せながら、「それくらいでできる」ことを実践してもらい、そして結果として成長できるような仕組みが必要になる。
高度人材養成機構としても、その仕組みがどういうものなのかを考えていってみたい。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)