あなたが入ったその飲食店は良い店なのかぼったくりなのか(1)
セレクションアンドバリエーションの平康慶浩です。
私のコンサルティングのメインテーマは、人と組織の改革ですが、たまに違うことをします。
だいたい流れとしては、以下のような感じです。
① 人事制度改革を引き受ける
② 社内のコアメンバーたちとずいぶん親しくなる
③ プロジェクト受託のはずが、継続して顧問契約になる
④ 顧問契約の中でいろいろと相談される
そのひとつに、飲食チェーンの経営改革支援があります。
店舗の先3カ月売上予測プログラムをつくったり、適正在庫計画策定のためのワークシートをつくったりもしました。
フランチャイズ化のための店舗オペレーション標準化マニュアルを作ったり、テナント出店のためのプレゼンテーション資料作成もしました。
そんな中で、飲食店の二大費用、「材料費」と「人件費」の視点から飲食店を分類できることに気づきました。
そのうちもっと丁寧にまとめてみますが、備忘もかねて以下に書いてみます。
なお、めんどくさいので用語として「材料費」=FD、「人件費」=L、とします。
Food&Drinkの略がFDです。Laborの略がLです。飲食チェーンの一般用語として覚えてください。
タイプ1:一般的な飲食店 【 FD:30%前後 L:30%前後 】
チェーン展開しているタイプの飲食店、ファミリーレストランや居酒屋などで多いパターンですが、一般的な個人経営の店もこのタイプに属します。
チェック方法はドリンク価格でだいたいわかります。
どのドリンクで見るか、なんですが、ZIMAと生ビールがわかりやすいです。
ZIMAを550円で売っている店は、原価率を30%前後にあわせようとしています。
生ビールは価格破壊の典型ですが、500円で売っている店だと、これも30%前後のFDを実現しようとしています。
Lについては従業員数で確認できます。
坪数にもよりますが、18時~22時の間に入った時で考えてみます。
広めの店で、みわたして、フロアに三人、キッチンに三人いると、だいたいL率が30%前後だと考えることができます。
小さい店だと、キッチン二人、フロア二人といったところ。
カウンターだけの店だと、オーナー板さん以外にフロア(カウンターの客側)に一人が常駐して、もう一人行ったり来たりしていると、30%を少し割る位になると思います。
こういうタイプの店はとても一般的です。
客の立場から言えばいごこちも悪くないし、料理が極端に遅れることもありません。
だから、あなたがこのタイプの店に入った時、不満を持つことは少ないでしょう。
では、このタイプの店舗を基準として、他のタイプを次回から見てみましょう。
最後にクイズです。
以下のドリンクの中で、一番FD(原価率)の低いものはなんでしょう?
① 日本酒一合 400円
② グラスワイン 400円
③ ハイボール 400円
④ ラムコーク 400円
⑤ カシスオレンジ 400円
正解はまた後日。
セレクションアンドバリエーション株式会社
平康慶浩(ひらやすよしひろ)