あしたの人事の話をしよう

人事コンサルタント 平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

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人事改革のシズル

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シズル、という言葉をご存知でしょうか。

営業コンサルタントのエルマー・ホイラーさんが1930年代に提唱した概念だと言われていますが、私自身が知ったのは20年ほど前、はじめて飲食チェーンの人事制度設計を手掛けたタイミングでした。

原著は何度か邦訳もされています。

 

ステーキを売るなシズルを売れ --ホイラーの公式 (フェニックスシリーズ)

ステーキを売るなシズルを売れ --ホイラーの公式 (フェニックスシリーズ)

 

 

飲食店経営系の本などでは、シズル感、と記載されていたりもします。

 

ステーキそのものを売ろうとしても売れない。

 

売るべきは、ステーキを焼くときの音などであり、それはつまり、お客さんの心をわしづかみにして「ああ、これが私が欲しかったものだ!」と実感できるものを売ろう、ということです。

 

この考え方はほとんどの商品やサービスにあてはまるものであり、もちろん人事制度改革にもあてはまります。

 

たとえば

「評価制度を変えたい」

というお話をいただくとき、お客様が変えたいのは実は評価制度ではないわけです。

 

目の前のことには真摯に取り組むけれど、将来のための取り組みはしてくれない従業員の意識や行動を変えたい。

 

あるいは、どうしても増えない利益率を改善するために、自発的な現場業務改善を促したい。

 

あるいは、人件費総額がひっぱくしているので、これらをなんとか圧縮したい。

 

そんな、本当に欲しいものがニーズの裏に隠れています。

 

私はそれらが人事制度改革のシズルだと考えています。

 

多くの会社では、どうしても「どこかの会社でいれて成功した人事制度をうちにも適用したい」と思いがちです。

10年ほど前なら、「役割等級制度を入れたい」「コンピテンシーを修正したい」というニーズがそうでした。

5年ほど前からは、「MBOをOKRに変更したい」とか「フィードバック面談と1on1のプロセス化を支援してほしい」など話も出てきました。

 

けれどもこれらは制度の導入が目的ではありません。

 

その背景にあるシズルをしっかりと見据えれば、場合によっては既存の制度を活用しながら、スケジュールを変えるとか、手作業をSaaSのシステムに置き換えるだけで実現できることもあるのです。

 

サービスを提供する側からすればそれは「シズル」ですが、要は制度改革の目指すべき目的はなんなのか、ということをしっかりと定めるということです。

 

最近思うのは、それらの「人事制度改革のシズル」を、もう少しわかりやすく示せないかな、ということです。

 

なにか良い表現はないでしょうか?

 

 

平康慶浩(ひらやすよしひろ)

 

※この記事は、2019年5月13日に発行したメルマガの一部を転載したものです。

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