あしたの人事の話をしよう

人事コンサルタント 平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

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公務員改革の方向性~「適切な判断」の方向性を変えるために

セレクションアンドバリエーションの平康慶浩です。
昨日、暴論を書いたので、さらに続きを。
ちなみに昨日書いた内容のポイントは、多くの介護保険事業者の経営層が厚生労働省のエージェントであることを期待されているが、実際にはそこでモラルハザードが生じている可能性があることから、エージェントを介さない直接的な組織運営体制にすべきだ、というものです。
堅苦しく書くとそういうことになります。

それに伴い、介護職員を公務員化するが、その公務員に置いては年功昇給と終身雇用を適用せず、その代わりとして給与水準を高めるべきだ、と書きました。


私見としては、現在の公務員の方々に対しても、年功昇給と終身雇用は撤廃すべきだと思っています。
徹底、ではなく、撤廃、です。
そうしないと、民間に優秀な若手人材が増えないからです。
関東圏にいらっしゃる方々は気づかないと思うのですが、地方の若者の公務員志向は深刻です。
公務員は、直接的な利益は何も生みません。公的機関は、税金を集めて、その使い道を考える組織だからです。
だのに、そこに優秀な若者が集中する社会。
もちろん、公務員を選ばないと将来が不安だ、という「適切な判断」がその傾向を促進しているのです。
地方では、公務員以外の有望な就職先はとても少ないのです。
公務員しかまともな職場がない、なんてどこの発展途上国でしょう。
でも、そんな地域は日本の各地に増えています。



前職で私は銀行系のシンクタンクにいました。
大阪在住ですが、それでも多くの同僚たちは大阪や東京のクライアントを好んで受託していました。
そんな中、私は中国地方や九州地方のクライアントを積極的にお手伝いしていました。
その際に、複数の銀行の法人営業部の方に聞きました。
「うちの地域でコンサルを頼めるのは〇〇社と●●社くらいですよ」
その〇〇社とか●●社には、小売や飲食系などの店舗系企業が多い。
しかし、私の本にも書きましたが、店舗系企業には給与の天井があります。
昇進しないと給与が増えません。
そのことに嫌気をさして、公務員に転じる人が多かったのです。
公務員試験に受かる方々ですから、まじめで勉強のできる人たちです。
そういう人たちが、かろうじて売上と収益をあげている民間企業をやめて、公務員に転じる。
小売、飲食を含めた店舗系企業はどうしても休日が減るので、そういったことに嫌気を指したということもあるとは思います。

公務員なら休みがとれる。
公務員なら定年まで勤務できる。
公務員なら少しづつでも給与が増える。


この状態を変えない限り、地方の公務員志向はなくなりません。

意外と知らない人も多いのですが、地方では役所の窓口業務は民間企業が受託していたりします。
地方ではすでに公務員は大きく削減されているのです。
しかし、残った公務員たちは終身雇用で年功昇給です。
これを変えないと、就職先のない地方の若者は、都会に出るかあるいは公務員しか選べません。
そして地方の民間企業はさらに衰退します。

そもそも就職先がないのに、セーフティネットとしての公務員の安全すらなくしてどうする?
と言う意見があるでしょう。

それに対する答は、起業支援とダイバーシティに富んだ雇用の創出です。

ここから先は書き始めるとさらに長くなりますので、またの機会に。

 

 

平康慶浩(ひらやすよしひろ)