あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

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フラクタルマネジメントで組織とビジネスは進化する

ずっとあたためているマネジメント概念がある。

それはこういうものだ。

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ここにある三角形はそれぞれ、社内で行っている各種施策を示している。

 

たとえば以下のようなイメージ。

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この例では、ガチガチの年功人事はさっさと変えた方がいい。

改革の方向性としては、「淘汰」=セレクション・ドライバーを高めるか、「多様性」=バリエーション・ドライバーを高めるか、あるいはその両方だ。

 

育児休業の期間延長は、多様性を高めるのに効いている。

しかし淘汰の方向には効いていない。多様性が企業戦略に合致していればいいのだけれど、多様なだけの組織はまとまりがつかない。それ以外のマネジメント施策=主には淘汰系と併せないとうまく機能しないことがわかる。

 

社内FA制度は淘汰と多様性双方に聞くが、運用の中での結果をモニタリングする。

現場で否定されたり、FAした人が活躍できなかったりするのであれば、至急対策が必要だからだ。

 

それらは組織の進化の過程を示している。

淘汰(セレクション)と多様性(バリエーション)の二軸のマトリクスになる。

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氷河期に属する会社は強い。しかし疲弊しやすい。

進化のるつぼは成長する。しかし突然倒れる。

生命の海には可能性がある。しかし何も生まないかも知れない。

そして楽園には安定と安心がある。未来のない安定と安心だけれども。

 

 

だから進化は常にらせん状に進み、タイミング毎に課題を変える。

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氷河期から多様性を増していけば進化のるつぼにたどりつく。尖った強さは減り、さらに突然死を迎える可能性は増えるけれども、飛躍的に成長できる可能性を得る。

強くなっているエクセレントカンパニーは、必ずこの過程を通っている。

 

大きくなりすぎてなんでもやるようになった大会社から、ベンチャー的に選抜されてるつぼへ向かう。そして先鋭さを手に入れてスピンオフする。

新しい時代の旗手となる企業はそうやってうまれることもある。

 

 

セレクションアンドバリエーションという会社を作ったのは、実はこのマトリクスを定義したからだ。

今後、じわじわと公開していくつもりだ。

 

 

平康慶浩(ひらやすよしひろ)