年収300万円以下の人を減らすために人事制度でできること
以前ブログネタにしようと思っていた年収についてのグラフが出てきたので、のせてみます。
300万円以下の年収の人がどんどん増えていて、500万円~1000万円の年収の人がどんどん減っている、ってことが読み取れますね。
赤い線がわかりやすすぎます(笑)
非正規なのか正規なのか、というところまではこの分析からはわかりません。
元ネタは民間給与実態統計調査平成23年版(国税庁)です。
赤い線がグラフの左側軸で、働く人の中での割合を示しています。
青い縦棒はグラフの右側軸で、働いている人の数をあらわしています。
つまり、平成15年あたりで人数的にはどかん、と落ちこんで、今はちょっとふえたりへったり、という状況ですね。
(年収300万円~500万円のところの人はいったりきたりで、ちょっと傾向的には読み取りづらいです。なんでこんなことになってるんでしょうね?)
去年の今頃、「うっかり一生年収300万円の会社に入ってしまった君へ」という本を東洋経済新報社から出しました。
今年の11月のキンドルフェアの対象になっていたみたいで、11月には10日間くらいは有料キンドル本で100位以内に入っていたりしました。
出した当初、「タイトルに『300万円』は低すぎるんじゃない?」という指摘を何人かからいただいたことを思い出します。
でも、去年は一昨年よりも年収300万円以下の人が増えていたりします。
その分、500万円以上の年収の人が減っています。
今年は多少は年収は改善しているんでしょうか?来年はどうでしょう?
これから景気が上向いて、5年後くらいには、「やっぱり『300万円』は低すぎだったね」と笑えるようになっていたらいいなぁ、と思います。
こればっかりは人事制度「だけ」ではどうしようもないんですが、もし心ある人事のご担当であれば、以下の制度の導入を考えてもらえたらなぁ、と思います。
そうすれば、多少は給与水準をあげられるはずなんですよね。
- 社内公募制の対象をひろげる。できれば管理職ポストすべて、くらいに。
- 最低でも管理職ポストすべてに、職務定義書を作成する。そして公開する。
(できればその下の担当者レベルにまで職務定義書を作成する。) - 職務定義書に基づいた業務責任をはっきりさせる=担当者レベルにも、意思決定するための権限を委譲する。
あと、ちょっと人事の枠を外れはしますが、会議の進め方も変えてもらえたらなぁ、と思います。
- 会議の出席人数をしぼる。できれば毎回5人以下にする。
- 会議の最後に、じゃなくて、会議の途中でもどんどん結論を出す。
- 大事な会議には必ず役員が出席して、仕切る。
これらの人事の仕組みと、会議の進め方を導入するだけで、従業員はずいぶんと成長します。
自分の仕事や専門性に責任を持つことができるようになるし、自信を持って発言できる人になります。
そういう人は出世もしやすくなるし、高い確率で転職できるようにもなります。
できる人が増えていけば、会社も少ない人数で儲かるようになります。
そうすれば給与水準だって高めることができます。
そうして会社が成長すれば、もっとたくさんの人を雇うことができるようになります。
そうすれば、私が書いた本のタイトルを笑い話にすることができます。
著者としては複雑な気持ちですが、「年収300万円以下の人が増えている時代があったんだよ」と笑える日が来ればいいなぁ、と思います。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)