あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

まじめな話と、雑感(よしなしごと)とがまじっているので、 カテゴリー別に読んでいただいた方が良いかもしれません。 検索エンジンから来られた方で、目当ての記事が見当たらない場合 左下の検索窓をご活用ください。

記事紹介

副業は、市場ではなく相対(あいたい)で得ることを目指す

今週の日経スタイル記事は、副業の選び方。 タイトルにスキルアップ、とあるけれど、どちらかといえば経験の積み方というか、他流試合で経験を手に入れる、みたいなお話だ。 ただ、最後の方に別の視点でも書いている。 副業をどのように見つければよいのか、…

自信過剰な部下とどう付き合うか

プレジデントという雑誌に取材を受けた記事が掲載された。 以下のリンクの中にある 「『できる自分』を過剰演出▼いつも上から目線で人脈誇示」 という記事だ。 リンクの先にはタイトルしかないので、ぜひ書店などで手に取ってみてほしい。 プレジデント最新…

汎用スキルを持つと汎用品ではなくなるということ

人生100年時代だからこそ、若いころから自分が手に入れるスキルを客観視できるようになった方が良い。 今週火曜日に日経スタイル にアップした記事はそういった内容だ。 style.nikkei.com ごく簡単に言えば、10年後にも求められる人材になるために、自分のス…

「高度人材」というキーワードのむずかしさ

今日も日経スタイルの連載記事がアップされた。 style.nikkei.com こうして多くの人の目に触れる記事を書いていて思うのは、キーワードの難しさだ。 今回の記事は、「高度人材」と「企業戦士」とを対比させている。 そのどちらがより優れている、ということ…

成功するのに経験は必要なのか

日経スタイルで、「出世する人は人事評価を気にしない」のその次になるような意見を書きました。 style.nikkei.com 言いたいことは、端的に言えばこういうこと。 「費やす時間が長ければ成功するのであれば、定年退職した人が転職や起業をすればより成功しや…

僕自身のキャリアもそろそろ見直す時期に来ている

日経スタイルの記事が更新された。 一応、これが年内最後だ。年明けは1月9日かららしい。 style.nikkei.com ざっくり要点を言えば、一生同じ会社に勤務するにしても、転職を繰り返すにしても、5年から10年おきくらいでキャリアの転換を考えた方が良い、…

独立に向いている資質を書いてみた

日経スタイルの記事の更新だ。 style.nikkei.com 出世のカラクリ、と題しているけれど、今回は社外に出て出世するパターンとして、 独立をテーマにしてみた。 万人に進められることではないけれど、独立は十分に選択肢になると思う。 それに、最近独立してま…

「手取りが減るから課長になりたくない」は死語になる

日経スタイルの連載で、大きな常識の変化を書いた。 style.nikkei.com 「手取りが減るから課長になりたくありません」という言葉が使われなくなっていくだろう、ということだ。 複数の省庁を巻き込んだ働き方改革の進み具合は素晴らしく、現実に残業は大きく…

選抜が早くなって、使えない人が増えてしまった

経産省が最近、ゴリゴリと動いている。 僕が理事を務める高度人材養成機構の取り組み(※)もその一環になるのだろうけれど、とにかく、あまっている「使えない」(と思われている)人たちを、どうやって再活性化させるかに必死だ。 ※ちなみに取り組みという…

働くことの「御恩と奉公」の幻想はまだ残っている

style.nikkei.com 毎度おなじみ日経スタイルの連載。 最近は、人生100年時代構想に基づいた内容を書いている。 要点をかいつまんでいえば、会社側としてや「雇用」している時点で従業員に対して「御恩」を与えている気分になっている。 だからといって、…

副業解禁は残酷だけど、今からでも積めばなんとかなる

僕は尖った意見の人が好きだ。 そのうちの一人が、イケダハヤトさん。高知に引っ越して活躍している著名ブロガーで、最近はビットコインにはまっているらしい。 まあそれはそれとして、彼の10月21日の記事の一つが面白かった。 www.ikedahayato.com 副業に限…

タイトルがなんとも

毎度おなじみ日経スタイルの連載。 style.nikkei.com 分業に対する疑問を呈した記事なのだけれど、タイトルが難しかった。 そしてやっぱり変更になってる。 原題は「人生100年時代には、会社が指示する分業を疑う」というもの。 これはこれでイマイチだ。 短…

「学び直し」の重要性を書いたつもり

style.nikkei.com 日経スタイルの記事タイトルは編集の方任せなんですが、僕も意見を言える場面はある。 ただ、今回はそれが少しばかり遅かったので(主には僕の原稿提出が遅かったせい)、タイトルに口を出せなかった。 本当は 「たたき上げか、資格取得か…

人生100年時代だからいつまでも求められる人でいたい

一つの会社だけでキャリアをつめない時代になってきた。 それは人生が長くなったから。 そんな人生100年時代に向けての検討が本格的に進み始めた。 www.kantei.go.jp ちょうど上記の翌日である12日に、僕の日経スタイルの記事も更新された。 style.nikkei.co…

管理職になりたくないというのはアリだけど

style.nikkei.com 毎度おなじみ日経スタイル記事の更新。 要は、「管理」なんて覚える必要はなくて、人をやる気にさせて巻き込んででかいことを成し遂げる「エンパワーメント」を覚えようということ。 それが組織を動かすということだから。 事務手続きとか…

2017年の新卒意識調査

公益財団法人 日本生産性本部が毎年、新入社員教育プログラムに参加した人たちを対象にアンケートをとっている。 「いまどきの若者」の行動が大きく変わるわけではないだろうけれど、それでも傾向は読み取れるかも、と思いながら毎年確認している。 と言いつ…

出世する人は自社の企業理念が大好き

「だまされるな!」 なんて、今回の日経スタイルの記事はキャッチーなタイトルになってしまった。 ゲラ(ネットでもそういうのかな?)で見てはいたけれど、あらためてWEBページで公開されると、「いいのか、この語調?」と、少々不安になった。 で、読ん…

原題は「上司からの評価にどう向き合うか」でした

今回の日経スタイルの連載は、書く側としては少し趣を変えてみた。 style.nikkei.com 読む側はあまり気づかれないかもしれないけれど、人事制度を設計する側としての「あたりまえ」をあらためて解きほぐしてみている。 実際のところ、人事制度を設計する側の…

人事部の将来について

日本人材マネジメント協会という、「日本におけるHRMプロフェッショナリズムの確立」を趣旨とした組織がある。 JSRHM そこで発行している「インサイト」という雑誌の2017年7月号に、私のインタビューが掲載された。 まだWEB上でオープンにできないので、…

40才までに理解すべき会社の本質

日経スタイルの隔週記事が今週も無事更新された。 style.nikkei.com 記事を書くとき、僕ももちろんタイトルをつけている。 けれども、日経編集部の方でこれを修正されることがわりとある。 たとえば今回の記事は、リンクに示したように 「『稼ぐ』から『稼が…

減額転職にもいろいろあるみたい

style.nikkei.com 日経スタイルの記事が更新された。 裏事情を話せば、最近また忙しくなりつつあり、連載の締切に遅れがちになってしまっている。 編集の方には大変申し訳ない。 かれこれ1年ちょっとになるけれど、隔週で連載してみて思うのは、継続するこ…

プレジデントのインタビュー記事が掲載された

今週のプレジデントに、僕へのインタビュー記事が掲載された。 タイトルはキャッチーなんだけれど、要は、上司とちゃんとコミュニケーションとりましょう、という当たり前のことを言っている。 ただまあ、コミュニケーションの取り方にもコツがあるよね、と…

自責と他責の生み出す効果

日経スタイルの記事を更新した。 今回は少し毛色が違う話だ。 style.nikkei.com さくっと読めると思うし、まあそれなりにみんな「そうそう」と思える話だと思うので、ぜひ読んでみてほしい。 平康慶浩(ひらやすよしひろ)

善悪の呪縛を乗り越えるには、強くなるしかない

経営者と近い位置で働くと、辛いことも多いけれど、学ぶことも多い。 そんな話を、前回と今回とで、日経スタイルに書いた。 style.nikkei.com 考えてみれば、今48才の僕が学生だった頃は、良い学校を出て、就職活動を頑張って大企業とかの安定した会社に入ろ…

ヒトの理屈とカネの理屈、両方理解することが大事

日経スタイルの今回の更新は、給与の決定ロジックを、資本のロジックだけで考えるとどうなるのか、という疑問へのさわりとして書いた。 style.nikkei.com 少し今までと毛色が違うけれど、次回もこんな感じで書いてみようと思う。 平康慶浩(ひらやすよしひろ…

組織におけるアセスメント活用

労政時報に特集記事が掲載された。 2017年4月14日発行の、3928号だ。 本誌の特集記事なので、WEBでは、労政時報定期購読者しか読むことができない。 ので、とりあえずタイトルだけ貼ってみる。 www.rosei.jp 多分、現時点で、企業の中でのアセスメントを…

やっぱり割を食ってるのは2000年卒の社会人たちだった

日経スタイルの連載用に、いろいろと統計データをいじっていて、若者の昇給に興味を持った。 というのも、実際に最近設計している人事制度で、20代の若者の昇給額が少なすぎるんじゃないか、という議論もあったからだ。 日経スタイルの更新記事はこちら。 st…

難しく言えばキャリアプラトーということ

20代のうちは改革派なのに、30代になると現状肯定になってしまう。 そんな話について、日経スタイルに書いた。 style.nikkei.com そういう状態を生み出している理由に、会社毎の人事の仕組みがある。 それは14日更新回に記載するけれど、ヤフーニュー…

デキない上司との付き合い方

今週も日経スタイルの記事が無事更新された。 まあ、無事もなにも、原稿を僕がちゃんと書きさえすれば更新されるわけで、より正確に言えば「無事、締切に間に合うように、書き上げることができた」ということなのだけれど。 style.nikkei.com 今回から少し毛…

年功序列崩壊と同一労働同一賃金は、実は同じことを言っている

面白い本を読んだ。 知人の大室正志さんが紹介していた本。大室さんは産業医として活躍されながら、ニュースピックスでもプロピッカーとして活躍されている。 僕がこの本に惹かれた理由は、実は大室さんの紹介文だ。 Facebookの友人・知人向けに書かれた紹介…