読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

あしたの人事の話をしよう

人事コンサルタント 平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

まじめな話と、雑感(よしなしごと)とがまじっているので、 カテゴリー別に読んでいただいた方が良いかもしれません。 検索エンジンから来られた方で、目当ての記事が見当たらない場合 左下の検索窓をご活用ください。

労働市場

やっぱり割を食ってるのは2000年卒の社会人たちだった

日経スタイルの連載用に、いろいろと統計データをいじっていて、若者の昇給に興味を持った。 というのも、実際に最近設計している人事制度で、20代の若者の昇給額が少なすぎるんじゃないか、という議論もあったからだ。 日経スタイルの更新記事はこちら。 st…

昇給が確実じゃないなら初任給を30万円にするしかない

今日も今日とて多くの方々の前で「給与を決めるために評価をしていたら誰も成長しない」とか「そもそも日本の評価制度って1990年台以降に生まれた仕組みでしかない」とか話していた。 そんで、評価報酬制度設計の本業に戻ってみれば、そこではやはり報酬…

優秀な人材は学歴や性別などのラベルではわからない

1年前の記事だけれど、示唆にとんだ内容なので紹介してみたい。 blog.livedoor.jp 1000人に1人しか入社できない狭き門のグーグルでは、大卒資格を有した社員は半数しかいない、という点がクローズアップされて、こんな記事にもなっていたりする。 (ま…

経済も経営も、本質は「稼ぐ人を増やす」ということ

日経スタイルでの隔週連載は、執筆時に頭があっちいったりこっちいったりしてとても難産なのだけれど、その分だけ普段あまり考えない領域のことも調べられてなかなか刺激になる。 来週火曜日(8月23日)掲載分を書き終えて、ふと興味がわいたデータがあるの…

『女性活躍に向けた企業の戦略的対応』(労政時報2016年8月12日発行記事)

労政時報の3914号(2016年8月12日発行)に、こんな記事を書いた。 『女性活躍に向けた企業の戦略的対応』――共働き時代において会社も個人も互いに自律的になるための視点と取り組み WEB労政時報から見ることもできるけれど、こちらはそもそも労政時報を購…

(再掲)レモンマーケット論(4):元気な社会を実現するための労働市場のあり方

「使い勝手がいい人が優秀」という定義をどう変えていくべきなのか。それが労働市場における需要側である企業側の変革のニーズということでもあります。前回のブログ記事の最後を上記のようにしめくくりました。 では、その結果としてどのような労働市場が作…

(再掲)レモンマーケット論(3):「使い勝手の良さ」が優秀さの証?

前回までの記事はこちら。 何度かに分けて書いていると、そもそもの論点がぶれやすいので、思い出してみます。そもそも、日経新聞2013年4月8日の社説「元気な社会へ新たな雇用ルールを」、についての感想から記事を書き始めました。だから、日本における新た…

(再掲)レモンマーケット論(2):なぜ労働市場がレモンマーケットになるのか

前回記事はこちら。 レモンマーケットとはググればわかりますが、簡単にいうと「買い手が粗悪品をつかまれやすい市場」という意味です。結果としてその市場では最安値での取引が当たり前になり、粗悪品だけが流通することになる、という考え方です。レモンマ…

(再掲)レモンマーケット論(1):65歳まで雇用する会社と、即解雇会社に二分される日本

今朝の日経新聞の社説が、ちょうど前回までのこのブログ記事と論調の一部が一緒だったので、熟読してみました。ちなみにブログ記事はこちらです。 なぜ転職はあたりまえになっていないのか(1) - あしたの人事の話をしよう なぜ転職はあたりまえになってい…

転職のその先を考える

style.nikkei.com 隔週連載の最新記事が掲載された。 僕が書いてきた出世の話は、基本的には会社の中での話だ。 今回も会社の中の話だけれど、少しだけ外に出る話を書いた。それが転職だ。 2000年以降の働き方に変化を与えたものはいくつもあるけれど、その…

40代で2倍の業界格差(日経スタイル連載3回目)

日経スタイルでの連載3回目が掲載された。 style.nikkei.com 21世紀になって日本は本当に変化しているのだなぁ、ということがわかる。 今個人的に楽しみにしているのは、おそらく夏頃に公表されるであろう、転職についての統計数値。 業界格差が大きくな…

ファンにする経営が必要な時代(セミナーの紹介)

今年(2016年)の夏にかけて、経営層向けの限定セミナーの開催を計画している。 最初は本にしようと思っていたのだけれど、内容的にターゲットがそれほど多くはないだろう、と考えたためだ。 詳細は後日告知するけれど、概要は以下のようなもの。 興味のある…

あなたの代わりはモンゴルやインドにいる

前回記事はこちら 商品を購入したお客様からの質問やクレームなどを受け付けるコールセンターが、どこにあるのかご存知だろうか。 東京や大阪といった都心にないことは想像がつくだろう。では、日本のどこか田舎にあるのだろうか。 もちろんそういう会社も数…

同一労働・同一賃金という危険な考え方

最近、人事改革に関するニュースの取り上げられ方が、浅くて一面的な気がしている。 たとえばユニクロのこの記事だと、制度の目的が「正社員のつなぎとめ」だと書いている。 ファストリ、週休3日制導入 地方の正社員1万人対象 しかし、実態としては単なる…

キャリア・コンプレックスは乗り越えられるのか

photo by:Tiago Rïbeiro Http://creativecommons.jp/ コンプレックス≒劣等感はなかなかやっかいな代物だ。 企業組織の人事改革を進めるときもそうだし、たとえば誰かを昇進させたり異動させたりするとき、給与を大きく上げたり小さくあげたりするときなど、…

サラリーマンの限界が見えた

先日、青春出版社のビッグトゥモローの取材を受けた。 その記事が掲載された9月号が発売されたのだけれど、すでにご覧になった方もいるだろうか。 「会社をやめても困らない3段階式人生プラン」という記事の最初に、人事に関する現状を示す役割として取材…

【人件費の近未来1-3】 いくらベースアップすればいいのか

他社よりも先んじてベースアップを実施すれば、労働市場では優位に立ちやすくなる。 しかし他社がまったく対応しない状況で、自社だけが対応するとすれば、利益率を若干押し下げてしまう。 ベアを実施したところで、社内のモチベーションが中長期的にプラス…

【人件費の近未来1-2】 ベースアップを取り巻く要因

ベースアップは行うべきなのか。 消費税10%への再引き上げは延期されたが、5%から8%への引き上げ影響は意外なほどに大きかった。 2014年のベースアップ平均は約2%だったが(連合発表)

【人件費の近未来1-1】 人件費には4つの性質がある

(当記事は、月刊人事マネジメント2014年3月号から1年にわたって連載した記事を加筆修正したものです) 今回からの連載では、人事部門に直面する人件費についての課題を、4つの性質を踏まえて解きほぐしていく。 可能な限り、人事部門がとるべき選択肢も具…

僕が59才になるときの「確定」人口グラフをつくってみた

世の中には「確定した未来」というものがある。 人口動態、がその一つだ。 僕はいろいろな会社や組織で人事制度をつくる仕事をしているので、人口動態と言うマクロの動きも意識している。 人口動態は国勢調査でわかるのだけれど、国勢調査は5年に1回しか調査…

2050年に向けた新人研修

僕にしては珍しく、一般社員向けの研修を請け負った。 管理職手前、よりももうちょっと手前の層。 若い新卒がメインだけれど、中堅の女性一般職(元。この会社で人事制度を改革し、一般職は廃止したため)、再雇用のシニア社員などが含まれる。 この層に対す…

65才以降の生活を守るために今できること

■ 現役世代の金融資産は減り続けている ふと気になることがあったので、少し古めのレポートを探して読んでみた。 大和総研調査季報2012年新春号だ。 http://www.dir.co.jp/souken/research/report/capital-mkt/cho1201_05all.pdf 読んでみて、ああやっぱり、…

職務給の導入は年功賃金の廃止よりももっと重い問題を抱えている

日立が職務給を導入する。 <年功賃金廃止>世界企業は続々改革…日本型脱却は難しい?(毎日新聞) - Y!ニュース <年功賃金廃止>世界企業は続々改革…日本型脱却は難しい? (毎日新聞) - Yahoo!ニュース メディアはいずれも「年功賃金廃止」とかって論じ…

社員が少ないからと言って人事制度設計は簡単じゃない

100人以下の会社で人事制度設計を頼まれることがあるが、僕はコンサルティングにかかる費用を値引きすることはない。 なぜかといえば、人数が少ないからこそ、制度設計が大変なことが多いからだ。 たとえば100人の会社と1000人の会社があるとしよう。 人事制…

人事制度の次のキーワードは「エスニシティ」だと思う

Photoby:Yasin Hassan Creative commons これはまったく僕の予想にしかすぎないのだけれど、それでも、人事評価制度をつくっている現場の感覚で、実感し、予想することがある。 これから数年間、こっそりと、「エスニシティ」が重要視されはじめるんじゃな…

順調に給与を増やしたい人はどんな会社を選べばよいのか

今年も某大学の就職セミナーで話すので、そのための考え方を整理してみる。 今回のお題は『順調に給与が増える会社の選び方』 ************************************ それはどんな会社なのか? その前にまず、給与が増…

都道府県別年収分析(中編):偏差値でわかる地域の特徴

前編はこちら。 正解は以下の通り。 5位が滋賀県 9位が三重県 10位が茨城県 大阪民としては悔しかったりする。大阪の平均年収が549万2千円で、滋賀県が541万8千円なわけだから。 まあでも、京都の平均がそれよりも下だからいいか……すいません、…

都道府県別年収分析(前編):意外な県の平均年収が高い!

クライアントとのミーティング資料をつくりながら、とある統計処理をしなければいけなくなったのだけれど、ついでにやってみた分析が面白かったので掲載してみる。 (寒さのため、花見の予定をキャンセルしたので時間が余ったということもある。) 元データ…

就職という常識を変えてゆきたい

Facebookには少し書いたのですが、この2月から個人的な勉強をはじめています。 本当は勉強会にしたいのですが、勉強会にした場合、参加することの意義が必要になるわけで、まだそれをはっきりと出すことができません。とりあえず現時点で某友人弁護士さんが…

継続雇用の仕組みは60歳よりも前の世代に向けて作る

SMBCコンサルティングの時事セミナーで話してきました。 改正高齢者雇用安定法にどう対応すべきか、という話です。 【時事】60歳以降の再雇用時代の人事制度のあり方 http://www.smbc-consulting.co.jp/company/seminar/kansai/month/201401/seminar_201…

自己責任をどう考えるか~人事評価制度のつくりかた本を出版するにあたって

私の仕事は人事評価制度をつくることが主な仕事でして、その仕組みで会社を発展させたり、会社で働いている人たちに自己実現とか成長できるようにしています。 人事評価制度を作るノウハウをまとめて、2015年2月に明日香出版というところからこんな本を…

降格制度は必要なのか

私の今年の仕事納めは今日なんですが、年内に仕事が納まるわけもなく、ただ大晦日から正月に向けて家族や両親とのだんらんに時間をとるので、できるところまで区切りをつける日、ということになります。 一応納めてることになるのか。 でまあ、ブログ記事も…

年収1500万円以上稼ぐ人たち

年収1500万円以上の人って、どれくらいの割合でいると思いますか? 仮に1万人のサラリーマンがいたとして、その中に何人いるでしょう。 一桁? 二桁? 答は100人です。 日本では、給与をもらって暮らしている100人に1人、年収1500万円以上の人がいます。 も…

40歳からの稼ぎ方

若いうちに勉強とか人付き合いとかネットワークとかつくりなさい、的な自己啓発本は星の数ほどあるのですが、年齢が上がると、その類の本は激減します。 みつかったとしても、「定年に向けて準備しましょう」的なものが大半。 それってつまり、今の会社にし…

年収300万円以下の人を減らすために人事制度でできること

以前ブログネタにしようと思っていた年収についてのグラフが出てきたので、のせてみます。 300万円以下の年収の人がどんどん増えていて、500万円~1000万円の年収の人がどんどん減っている、ってことが読み取れますね。 赤い線がわかりやすすぎます(笑) 非…

ヒューマンキャピタルに対する小考察

会社の中で人を育てようとするとき、ほとんどの場合、教育と言う手段がとられます。 職場での教育はOJT(オンザジョブトレーニング)といわれたりします。 OJTに対してOff-JTがありますが、これは集合研修や外部研修などのように、教育だけの場を設けて実施…

月給100万円を目指す方法(2)

**************************** 2013年10月30日に書いた記事の続きです。 前回記事はこちら。 月給100万円を目指す方法(1) **************************** 最初に、このグラフはなんの利率をあら…

月給100万円を目指す方法(1)

平均年収が下がっています。ここ2年くらいは410万円をきるくらいです。 月給にすれば、25万円~28万円くらい。手取りだと20万円ちょっとくらいですね。 ちなみにデータにはいろいろとトリックがあります。例えば、平均年収っていうデータは、1年以上勤続者の…

自分の売り方を考える時代

自己啓発本がたくさんありますが(私も書きましたが)、それって結局、自分の売り方を考えましょうね、ということを書いているわけです。 売り方 である以上 買ってくれる人 がいるわけです。 「自分」を売買する市場の事を「労働市場」と言ったりするのです…

労働時間の切り売りから抜け出そう

仕事の合間にヤフーニュースを見たら、弁護士ドットコムのこんな記事が、トップに出ていました。 若者が「ブラック企業」を見抜くポイント http://www.bengo4.com/topics/853/ 書かれている内容は一言でいえば、「法律的な知識を踏まえて会社の本質を見抜こ…

適材適所をうみだすターンオーバーマネジメント

アクセンチュアの先輩であり、今仕事でもご一緒させていただいている、舞田竜宣さんの連載記事を読んで、そのわかりやすさに感動しました。 問いかけに対する回答をまとめる形での連載なのですが、賛否両論を併記したうえで結論を導いているので、とても説得…

企業系職業人(ビジネスプロフェッショナル)という定義

労働者が生産者(プロデューサー)になるだろう、という話を、ある大学教授との雑談で出してみました。 それってどういう意味?というご質問をいただいたので、被用者として付加価値の配分を受け取れない労働者という立場から、自身が付加価値を生み出す存在…

キャリアの棚卸しをする2つの視点 スペシャリストとプロフェッショナル

転職を考えるとき、キャリアの棚卸しをする人が多いと思います。 履歴書と職務経歴書を書きながら、過去のさまざまな出来事に思いをはせることになります。 そういえば新卒の年にこんなことがあったな。 係長昇任のときには、こんな仕事が決め手になったんだ…

サラリーマンを労働者と考えないほうがよくなってきている

あいかわらずいろいろな会社で人事制度をつくっています。 そんな中、サラリーマンという存在が変わってきていることを実感しています。 私は人事コンサルタントとしては、経済学をベースに仕組みを考えるタイプです。 他のタイプとしては、労働法をベースに…

正社員は安定していない/派遣社員がいいわけではないけれど

今派遣社員の方に向けて、派遣社員の問題を、人事の仕組みの観点から解きほぐしてみます。 こんな記事が最近出ました。 派遣最長3年 制限は個人ごと 厚生労働省の「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」が、3年ごとの派遣制限を、個人別にしては…

日本で若者が起業しない理由を人事の観点から答えてみる

今日の日経朝刊に、「増えぬ、若者の起業」って記事が。夜になってやっと読んだんですが。「失敗の代償大きく」とかが企業が増えない原因として、大きく書かれていますね。ちょっとトンチンカンだなぁ。と思います。若者が起業しない理由ってひとつだけだと…

ワタミの分析からわかる、年収ランキングに意味がなくなってきているということ

■年収に興味がある人たち雑誌の特集で、必ず売れるものがあるそうです。もちろん、毎号その特集をするわけにもいかないのですが、どのビジネス誌にも年に1回は出てきます。年収ランキングがその一つです。どんな思いでこの特集を読むのかなぁ、と考えます。…

就活前の学生たちの前でお話ししてきました

大阪市立大学時代の先輩が大学講師をしておられる関係で、3年生向けに1時間ほどお話をしてきました。最近の学部生がどんなふうに話を聞いてくれるのか、大学院でしか話したことがないので少し不安だったことは事実です。でも、みんなとてもまじめに聞いて…

「最低限」の生活に必要な給与額はいくら?

今日の記事は、「給与の天井」を「給与の底」に変えるにはどうすればいいか、と言うお話です。「うっかり一生年収300万円の会社に入ってしまった君へ」(東洋経済新報社)で、「給与の天井」という言葉を定義させていただきました。今ググってみましたが、「…

初任給で会社を選ぶととんでもないことになる

あいかわらず、人事の観点から社会とか会社とかをよくできないもんかな、とうだうだ考えています。で、今日は初任給のお話。初任給って実は、会社の大きさが違っても、それほどは変わりません。大企業でも中小企業でも実は数千円の違いくらい。2012年11月15…