あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

まじめな話と、雑感(よしなしごと)とがまじっているので、 カテゴリー別に読んでいただいた方が良いかもしれません。 検索エンジンから来られた方で、目当ての記事が見当たらない場合 左下の検索窓をご活用ください。

2020-01-01から1年間の記事一覧

リモートワークを効率ではなく創造性に置き換えるべき

style.nikkei.com 毎度のごとく日経スタイルが更新されました。 特に着目しているのは、リモートワークが「効率性」の文脈で語られる昨今の状況です。 けれども今多くの企業が求めるのは効率性ではなく、目の前のキャッシュであったり、中長期で結果を出す新…

シカケコンテスト2020をスポンサーとして応援しています!

大阪大学のシカケラボが、今年も小学生を対象とした「仕掛コンテスト2020」を開催します。 シカケコンテスト2020 セレクションアンドバリエーション株式会社では、スポンサーとしてコンテストを全面的にバックアップしています。 松村教授の思いを伺う対談も…

ノーレイティングの制度設計の実際を寄稿しました

月刊人事マネジメントという人事の専門誌がありますが、こちらに新しい特集記事を寄稿しました。 タイトルはそのものずばり。 HRガイド:ノーレイティングの導入 ~うまくいく制度設計と組織運用のコツ~ www.busi-pub.com 案外、ノーレイティングの制度構…

新卒採用を始めます

ようやくという感じですが、弊社でも新卒採用をはじめます。 その手始めに、zoomを使って、人事コンサルティングのケーススタディを1時間くらいでやってみます。 応募は下記の、wantedlyからお願いします。 これまで新卒を採用してこなかったのは、社会人マ…

ジョブ型になるとワンチームであることの重要度が高まる

会社の人事の仕組みのお話です。 コロナによるリモートワークで、人事制度・運用の界隈ではあらためて「ジョブ型の仕組みが必要だ!」的な論調が強くなりつつあります。 つい先日もグロービスのHRMの講義でそんな話をしました。 もちろん「メンバーシップ型…

クローズコンタクトではコミュニケーションより対価が重要になる

ソーシャルディスタンスの必要性が求められる中、これまで以上に、密接な関係作りが重要視されてゆくと思っています。 ほとんどの人たちとは一定距離を持ってつきあうけれど、良く知り合っている人とは密接な距離で付き合っていくことです。 ただ、それはハ…

リモートワークに合わせて評価制度を変えなければいけない

今回の日経スタイルに書いた内容は、普段よりは経営者寄りのお話です。 style.nikkei.com 日経スタイルはどちらかといえば働くビジネスパーソンにとって役立つ内容を紹介しています。 しかしリモートワークによる人事制度への影響は、まず経営側が変わること…

【3日目】世の中は辺境だらけという本

【7日間ブックカバーチャレンジ】3日目 辺境の思想 日本と香港から考える 作者:亮大, 福嶋,張 彧暋(チョウ イクマン) 発売日: 2018/06/01 メディア: 単行本 カオス理論の辺縁系からの連想で、辺境、に惹かれた本。 辺境については「自前の文化的なスタンダ…

【2日目】ラッコが増えて魚主体の漁業が活発になったという本

【7日間ブックカバーチャレンジ】2日目 持続不可能性―環境保全のための複雑系理論入門 作者:サイモン レヴィン メディア: 単行本 生物学とか生態学とか読み漁っていた時期があります。 この本の原題はFragile Dominion。表紙がサボテンを模していることに意…

【1日目】沖縄のマレビト信仰についての本

親しい方から引き継がれましたので、【7日間ブックカバーチャレンジ】をしてみようと思います。 ただ、毎回誰かにつないでいくのはちょっとハードルが高いので、私の蔵書の中の比較的仕事に関係ないものの表紙を7冊分、紹介したいと思います。 【7日間ブッ…

リモート環境では、エンゲージメントに加えて、成果報酬の必要性が高まる

ソーシャルディスタンスの必要性が求められる中、これまで以上に、密接な関係作りが重要視されてゆくと思っています。 ほとんどの人たちとは一定距離を持ってつきあうけれど、良く知り合っている人とは密接な距離で付き合っていくことです。 ただ、それはハ…

リモートワークをチャンスに

コロナで暗い話が多いので、明るくとらえるための記事を書きました。 あいかわらずの日経スタイルです。 style.nikkei.com 考えてみれば、私たちの仕事のすすめ方の変化はずいぶんと早くなっています。 今回のリモートワーク促進で、資料作成とかのすすめ方…

20才と70才が同じような成果を出せるマネジメントを実現したい

曜日感覚はもとからそれほどなかったのですが、従業員を全員在宅にしたことでオフィスに私しかいない状態になり、毎日が水曜日状態に感じられる日々です。活力いっぱいの月曜でもないし、週末が楽しみな金曜でもなく、水曜日。ほぼ平常運転が続く日々です。 …

日本ではなぜ玉虫色の仕組みが好まれるのか

本業の順調さ&多忙さを理由にして1年以上逃げていた新刊執筆から、とうとう逃げられなくなりました。 日経スタイルの連載記事もたまっていて、それらを加工して本を書くのでもよい、とは言われたのですが芸がない。 で、コロナショックの最中ということもあ…

企業の成長戦略とはお金の使い方を決めること

人事制度とは人事戦略を実現するための仕掛けであり、人事戦略とは経営戦略を実現するための要素です。 だから長くお付き合いさせていただいているクライアントからは、経営戦略策定のファシリテーションとかワークショップを依頼されるようになることもあり…

コロナショックがもたらす企業人事をどう乗り越えるか

コロナショックの中、リストラについて書いている記事が増えています。 中でもこの記事とか面白いです。 president.jp リストラに対抗する手段を3つ記していて、その視点が面白い。 特に3つ目はなるほど、と思わせるのでぜひご一読を。 (ちなみに著者の方…

スープはるさめは飲み物か

弊社の一階にはダイコクドラッグがありまして、ビルに入る際についのぞきこんでしまうようになりました。 マスクとか消毒液とか入ってるかなぁ、と。 と、思ったら、同じようなことをしている人はとても多いのですよね。 ふと店員さんの立場になってみて、い…

社長の私が、採用面接するのをやめました

小さい会社はどこでもそうだと思うんですが、弊社でも採用時の面接は私が行っていました。 もちろん、最初は私一人しかいませんからそりゃ当然。 二人目の採用も、三人目の採用も、四人目も、五人目も、そのつぎも。 みんな私が採用面接をしてきました。 こ…

キャリアの勇気をもらえる英語教育本

英語がまだまだ使いこなせていない私ですが、ときおり思い出したように英語の勉強をします。 先日も何人もの友人・知人が賞賛している本があって、やっぱり英語力をもう少し挙げなきゃな、と思い手に取ってみました。 手に取ったというか、kindleで買ったん…

大阪本社オフィスを引っ越しました!

2020年2月10日、大阪本社オフィスを移転しました! 新しいオフィスは、大阪の目抜き通りである四ツ橋筋と本町通の交差点、信濃橋の南東角の7階をワンフロア全部借りました。 1階にダイコクドラッグがあるのでわかりやすいです。 住所と電話番号は以下の通り…

売れるコンサルタントになる方法

しばらくしたら消す予定で、ちょっと書きます。 いろんな人に、コンサルタントとして独立してよくやってこれたね、と言われます。 2020年2月10日の今日、以前よりもかなり広いオフィスに引っ越すことができました。なかなか大変でしたが、逆に引っ越さないと…

習熟と関係性のあり方が変化しつつある

仕事というものは慣れることで見に着くものだ、と考えられていた時代が長かったのではないでしょうか。 どんな仕事も繰り返していけば勘所がわかってきます。失敗と成功を繰り返し、人は技術を身に着けてゆくのです。 やがて習熟の速度がどんどん早まってい…

若い人にそんなに払う必要ない……のかな?

常識が変わっていく時代になっていますよね。 働き方や働かせ方もそうですが、給与についてもそう感じます。 たとえば「その仕事にそんなに払う必要ない」という声は、人事制度設計の場面でよく聞きます。比較的単純な事務作業を担当する人たちについて、給…

ポジティブもどきって多いよね

今回も日経スタイルの連載を更新しました。 言いたいことは 「他人の意見をバズらせて共感を得るより、一人ででも行動しよう」 ということです。 style.nikkei.com 他人の意見を広めている間は、実は変化に納得してない状態です。 決してやってはいけないの…

再雇用者の不満も二種類あるなぁとあらためて気づきました

以前から感じていたのですが、60才で再雇用された方々の不満には2種類あります。 第一の不満は、仕事が同じなのに給与を下げられて納得がいかない、というものです。 このことに対して、同一労働同一賃金を強制する仕組みが適用されます。 パートタイム・有…

70才定年をテーマにしたNHKラジオ特集に出ました

いろいろな機会をいただくのですが、今回はラジオに生出演しました。 テーマは 「70歳定年制 働く選択肢とどう向き合うか」 人事ジャーナリストの溝上 憲文さんと一緒に出ました。 当日の音声は、こちらのページから聞くことができます。 www4.nhk.or.jp …

世界と自分との間にある見えないなにかが知能である

三宅 陽一郎さんの著作を読みました。 2016年に上梓された「人工知能の作り方 ――「おもしろい」ゲームAIはいかにして動くのか」という本です。 人工知能の作り方 ――「おもしろい」ゲームAIはいかにして動くのか 作者:三宅 陽一郎 出版社/メーカー: 技術評論…

同一労働同一賃金時代には「年上が偉い」わけではなくなる

今週の日経スタイルにも書きましたが、2020年からはさらに企業の人事の変化が加速しそうです。 style.nikkei.com 職務と給与額がマッチしていない人には、退職金を積むから外で活躍してほしい、という流れが加速するということです。 そして新しく入ってくる…

セレクションアンドバリエーションの成長もあたりまえにします(メルマガで送った年頭あいさつ)

あけましておめでとうございます。 大阪では、晴れた空ときりっと引き締まる寒さで正月の朝を迎えました。 皆様も素敵な新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。 年初の挨拶に変えまして、2020年のセレクションアンドバリエーションの3つの変革をご紹介…

プレジデント1月号で年収格差についてのインタビューを受けました

プレジデント1月号の特集は「日本人の給料、貯金、家、年金」というものでした。 だいたいこういう記事の時には私にお声がかかります。 今回もしっかりインタビューを受けました。受けたのはまあ12月なんですが。 www.president.co.jp WEBからは見られない…